東京都は22日、東日本大震災の被災者や福島第1原発事故による避難者を受け入れるため、東京都江東区の展示場「東京ビッグサイト」を避難所として開放した。午後6時から入所手続きが始まり、避難してきた人たちは都職員から毛布や温泉施設の入浴券、食事券などを受け取ると、足早に中に入っていった。
福島県いわき市から家族4人で避難してきた会社員根本浩幸さん(43)は「放射能の子どもへの影響が心配だった」と振り返り、「知り合いにも亡くなった方がいる。避難できたことを素直に喜べない」と言葉少な。同県富岡町から避難してきた文筆業の男性(58)は「津波は天災、(原発)事故は人災。東電には正直さがない」と憤り、「避難していると思うと悲しくなる」と肩を落とした。
都はすでに「東京武道館」(東京都足立区)などを避難所として開放し、計約180人を受け入れている。