フォークデュオ「古時計」のジェームス西田さん

★「“夢”を持てるようなメッセージを伝えたい」

2011.03.23


ユニット「古時計」としてリリースした「ロードショー」が大ヒット。30年近くたって再び歌い始めたジェームス西田さんの夢は、新たな大ヒット曲だ【拡大】

 「当社のイベントスタッフ10名が仙台をベースに働いているのですが、大震災以降、今もほとんど連絡が取れない状態なんです。複数の取引先にも被害が出ていて、とても心配しています」

 本業は、資本金2000万円の人材派遣会社・ナイスプラニング株式会社社長。営業エリアは、東北から中国、四国、九州北部にわたり、岡山市内に3階建ての本社ビルと姫路市内に営業所を構える。さらに2年前には本社ビル1階で蒸しパン専門店「ミスタームシパン岡山店」をオープン。被災地を含め、50余名の社員を抱える実業家だ。

 「『ミスタームシパン』は、オリジナルの日替わりや季節の商品を含めるとラインアップは約100種類。その中から毎日50種前後を店頭に並べています。嗜好品は、なんといっても味と見栄えなので、試作品を何百個と食べてるうちに、太っちゃいましたよ」

 引退から28年目の2005年、音楽活動を再開。これまでにシングル1枚、アルバム3枚をリリースしている。

 特に昨年は、西田さんが作詞・作曲したミスタームシパンのCMソングがテレビ放映されたのを始め、2月に『I LOVE YOU』、12月に『アブラカタブラ』の2枚のアルバムをテイチクから発売した。

 「1月には、『アブラカタブラ』のキャンペーンの一環として、新宿のアルタビジョンでプロモーションビデオを流していたんですよ。4月中旬以降にも、新作を放映する予定です」

 さらに秋を目標に、4枚目のアルバム発表を予定。すでに一部、レコーディングを進めており、多忙な中、制作の真っ最中だ。

 「テーマは“夢”です。長引く不景気に追い討ちをかけるような震災と原発事故で、将来は不安ばかり。そんな今だからこそ、大人にも子供たちにも“夢”を持てるようなメッセージを伝えたいですね。オレの夢? もちろん紅白歌合戦出場です」

 この2月27日には、都内・新宿御苑そばのインドレストラン「パペラ」で行われたチャリティーライブにゲスト出演。実に34年ぶりとなる東京でのステージだった。

 「今年は積極的に震災のチャリティーライブを行いたい。もちろん、被災地が落ち着けば、現地へも行きたいよね」

 還暦は目前。西田さんのチャレンジは続く。

 ■じぇーむす・にしだ 1952年、和歌山生まれの名古屋育ち。京都産業大学生時代に、大場弘一さんと結成したフォークデュオ「古時計」で、76年にメジャーデビュー。デビュー曲「ロードショー」が60万枚の大ヒットに。現在、人材派遣会社、FC「ミスタームシパン岡山店」経営。05年、歌手活動再開。新アルバム「アブラカダブラ」発売記念ライブを釧路(4月16日 喫茶えいが館(電)0154・22・0715)、京都(5月7日 ライブハウス都雅都雅(電)075・361・6900)で予定。

 

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