政治【検証 大連立】首相、処方箋なき“暴走” 仙谷氏、大島「取り込み」で策謀+(4/6ページ)(2011.3.23 22:47

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【検証 大連立】
首相、処方箋なき“暴走” 仙谷氏、大島「取り込み」で策謀

2011.3.23 22:47 (4/6ページ)

 それから3年半。菅はくしくも小沢と同じ手法に打って出た。民主党ベテランは憤りを隠さない。

 「今は自分が首相なんだからいいとでも思っているのか。独裁者のつもりでいるのか!」

×  ×  ×

 大連立への動きは全く別ルートでも進行していた。ターゲットは自民党副総裁の大島理森(ただもり)だった。

 大島の地元は震災で大きな被害を受けた青森県八戸市。17日には被災地選出の議員の会合に顔を出し「政府に申さなければならないことは私が直接各大臣に申しつける」と宣言し、政府と自民党との橋渡し役を買って出た。

 「そこに目をつけたんだ…」

 民主党のベテラン議員はこう打ち明けた。大島は情にもろく信義を大事にする。自民党内で発言力もある。それに谷垣を一本釣りするより民主、自民両党での波風は小さくて済む。「大島さんに復興のためだと言えば党内をまとめてくれるはず。そう期待して働きかけを始めたんだ」

 交渉人となったのは「寝業師」の異名をとる仙谷だった。仙谷は官房長官時代から水面下で大島との接触を続け、それなりの信頼関係を築いてきたからだ。

 仙谷は大島とひそかに接触し、切々と入閣を打診した。大島は「自民党と連立したいならば、まずは首相を代えろ。後任者が選挙管理内閣を作り、解散を経て連立だ」とかねての持論をかたくなに繰り返した。

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