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[26661] Fate of higurasi (Fate/stay night×ひぐらしのなく頃に)
Name: 信念07◆a08ff177 ID:faed8eac
Date: 2011/03/23 15:04
 お久しぶりです。信念07です。

 以前、投稿していましたが、なぜか掲示板から消えて半年以上落ち込んでいました。

 ですが。

 今度こそ、完結を目指して頑張っていきますのでどうか、よろしくお願います。


 本作品はFate/stay nightとひぐらしのなく頃にのクロスオーバー作品です。







 あなたは誰なの?
 
 仲間想いで私の大切な友人の前原圭一。

 あなたは誰なの?
 
 正義感が強く、家族想いな赤坂衛。

 あなたは……誰、なの?

 鷹のように鋭くて気高い瞳をした、衛宮士郎。

 あなたは……私の味方なの?

     
                        Frederica Bernkastel  



[26661] Fate of higurasi(第1話)
Name: 信念07◆a08ff177 ID:faed8eac
Date: 2011/03/23 14:57
 体は剣で出来ている(I am the bone of my sword.)

 血潮は鉄で心は硝子(Steel is my body, and fire is my blood)

 幾たびの戦場を越えて不敗(I have created over a thousand blades.)
 
 ただの一度も敗走はなく、(Unknown to Death.)
   
 ただの一度も理解されない。(Nor known to Life.)

 彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う。(Have withstood pain to create many weapons.)

 故に、生涯に意味はなく。(Yet, those hands will never hold anything.)

 その体は、きっと剣で出来ていた。(So as I pray, unlimited blade works.)






(……また、呼び出されるのか……)

 移ろうな思考でのまま、英霊・衛宮士郎は嘆息する。

 全ての人々を救うため、『正義の味方』を目指した衛宮士郎。

 だが、そんなもの空想の絵空事だった。
 
 全てを、一も欠くことなく助けるなど理想でしかないのだから。
 
 正義の味方が助けられるのは、味方をした人間だけ。

 全てを救おうとして、全てを無くしてしまうのならせめて。

 一つを犠牲にして、より多くの物を助ける事が正しい、と。

 誰も死なないようにと願ったまま、大勢のために一人を殺し、誰も悲しまないようにと口にして、その影では何人かの人間に絶望を抱かせる。

 理想を守るために理想に反し、助けようとした人間だけを助け、敵対する物を皆殺しにする事で自分の理想を守った。

 どれほど命懸けで戦っても、多くの人々を助ける為に一を切り捨てなければいけなかった。

 それが嫌で、世界と契約し、守護者になっても……変わらなかった。

 人の世を護るために『世界を滅ぼす要因』が発生した瞬間に出現して、その要因を抹消するの。自由意志などなく、ただ“力”として扱われるだけ。

 故に、やる事はいつも同じ。

 殺して。殺して。殺し尽くした。

 世界の危機を終わらすために、その地に暮らす人々を殺し続けた。

 どれだけ繰り返してきただろう?

 いつまでこの地獄は続くのだろうか?

 繰り返される悲劇や惨劇よって精神は摩耗し。

 自身の消滅を願わなければならないほどだった。

(だが……それでも、俺は……)

 英霊の座から意識の一つが剥離する。それはいつもの事。
 
 座にあるのは集合体。複製を創り、成すべき事のある世界にいくのだ。
  
「…むっ…」

 意識と身体が形作られる。

 現界が近いのだ。
 
 だが突如として横からの凄まじい魔力が身体を、意識を引き寄せる。
 
 何がおきようとしているのか理解が及ばない。この身でさえも始めて経験する現象だ。

 今回は何者かに引き寄せられるかのような魔力が感じられる。

「召喚事故っ!? これほど、強引な召喚は…………なにっ!」

 この魔力流はそんな事では片付けられない。何かしらの干渉が起きたのは確実なのだ。

 そうして、英霊・衛宮士郎はまったく見覚えの無い光景の中に降り立つ事になった。
  



「……問おう、君が私のマスターかね?」

「……あなたは、誰、ですの……?」

 散乱した居間で驚愕の表情を浮かべて士郎を見上げている少女。

 これが、英霊・衛宮士郎と北条沙都子の運命の出会いであった。


















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