2011年1月31日 10時42分 更新:1月31日 16時20分
竹原信一前市長(51)と対立してきた鹿児島県阿久根市議会(定数16)の解散の是非を問う住民投票が31日、告示された。投開票日は2月20日で、有効投票総数の過半数が賛成すれば、議会は即時解散される。その場合は、統一地方選第2ラウンドの4月24日に出直し選となる見通し。
議会は反竹原派12人、竹原派4人。竹原氏を支持する「阿久根市議会リコール実行委員会」が集めた署名は、有権者(16日現在1万9715人)の半数近い8768人分が確定した。
31日午前8時50分、市選管職員が住民投票の日程を記した告示文書と、市議会の弁明書を市役所掲示板に張り出した。弁明書は「市議会は法律や条例に基づき市政運営のチェック機関としての役割を果たしてきた」として解散に反対している。
リコール実行委は、出直し市議選で過半数の9人を擁立する準備を進めている。29日夜の決起集会には竹原氏も出席し、「議会解散の実現を」と気勢を上げた。
1月16日の出直し市長選で西平良将市長(37)が当選したことに伴い、2年以上続いた市長と議会の対立は解消された。しかし、市民の間には議会の解散を求める声も多く「竹原流」を巡る混乱はまだ収束していない。
阿久根市では09年3月、不信任を決議された竹原市長(当時)が議会を解散し、出直し市議選になった。今回解散すれば、約2年間に2度目の出直し選となる。【福岡静哉、馬場茂、村尾哲】