2011年1月30日 0時45分
【カイロ支局】エジプト考古最高評議会のザヒ・ハワス事務局長は29日、ムバラク政権打倒を求める大規模デモが発生した28日に、ツタンカーメン王の黄金のマスクなどを収蔵するカイロ中心部のエジプト考古学博物館に何者かが侵入し、古代エジプト時代のミイラ2体が壊されたことを明らかにした。ロイター通信が伝えた。
事務局長が29日朝、博物館に来ると、略奪を試みた形跡があり、ミイラが壊されているのに気付いたという。入場券売り場も荒らされていた。事務局長は「とても残念だ」と語った。
28日に大規模デモが発生した際、デモ隊や観光警察が博物館の周りを警戒して、延焼や略奪から守っていたといい、デモ参加者がミイラを破壊したのかは不明。博物館は暴動で放火された与党、国民民主党(NDP)本部ビルに隣接している。