マックに損害賠償求め提訴　過労死した元社員の遺族

　日本マクドナルド（東京）の社員だった２０００年１１月に急性心不全で亡くなり、昨年１月に過労死と認定された中村圭司さん＝当時（２５）＝の遺族が、同社に約９７００万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴していたことが２２日、関係者への取材で分かった。

　代理人の島津秀行弁護士は「会社は過労死が認定された後も業務と死亡の因果関係を認めていない。訴訟で責任を追及したい」と話している。

　訴状によると、中村さんは大学卒業後の１９９９年４月に入社。川崎市内の店舗で第２店長代理として働いていた２０００年１１月、出勤直後に倒れて病院に運ばれ、急性心不全で死亡した。

　遺族は０１年２月に労災申請したが、川崎南労働基準監督署は業務と死亡の因果関係が明らかではないとして、０２年１０月に遺族補償給付の不支給処分を決定。遺族の審査請求、再審査請求も棄却された。