“減灯”チャリティー興行！武藤、団体超えての団結呼びかけ…全日本

ファンからの募金に笑顔を見せる蝶野

　全日本プロレスが２１日、東京・両国国技館で震災のチャリティー大会を開催。プロレスを通じての被災地支援を訴えた。

　各種競技が首都圏での試合を自粛する中での興行に「とにかく選手も社員もやりたかった。チームワームの良さを見せたかった」と社長の武藤敬司（４８）。電力供給車で館内の照明や音響をまかない、カクテル光線や大型テレビなど過度の演出もなし。暖房も最低限の出力にする“減灯プロレス”で節電に配慮した。

　選手は興行が予定されていた宮城・石巻市へバスで向かう途中、到着直前で震災に遭遇。間一髪で難を逃れただけに、被災地への思い入れは強い。会場では選手が募金箱を持って義援金の寄付を訴え、試合前に１分間の黙とう。「ノア、新日本と団体の垣根を越えてチャリティーマッチをやりたい」と武藤は支援へ向けた団結を呼びかけた。

　◆大地、戸惑いも…武藤「光になれ」
  デビュー２戦目の大舞台を踏んだ故・橋本真也さんの長男・大地（１８）＝ゼロワン＝は、武藤との特別試合で挑んだが１０分１８秒、ムーンサルトプレスからの体固めで完敗した。「被災者たちのことを考えるとプロレスをやってていいのかと思った」と戸惑いも見せたが、武藤からの「おまえはまだゼロだ！　ゼロから始める被災者たちの見本になる光になれ」との入魂メッセージはしっかりと受け止めた。