2011年3月12日6時18分
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九州新幹線・鹿児島ルートが12日朝、全線開通した。2004年3月に部分開通していた鹿児島中央―新八代に加えて、新たに新八代―博多を運行し、山陽新幹線への乗り入れも始めた。11日に発生した東日本大震災の被災に配慮し、記念式典は各駅で取りやめとなったが、列車運行はダイヤ通りに始まった。
福岡市のJR博多駅では午前6時10分、鹿児島中央行きの一番列車「つばめ327号」が大勢の関係者に見送られて発車した。出発前の記念式典は、東日本大震災が起きたことで前日に中止が決まり、静かな出発となった。
この日開通したのは、全線288キロのうち博多―新八代の151キロ。これで鹿児島から青森までが新幹線でつながった。
列車は、最速の「みずほ」と「さくら」、各駅に止まる「つばめ」の3種類。「みずほ」「さくら」は山陽新幹線にも乗り入れる。
最速の「みずほ」は新大阪―鹿児島中央を3時間45分(現行5時間2分)、新大阪―熊本を2時間59分(3時間57分)、博多―鹿児島中央を1時間19分(2時間12分)、博多―熊本を33分(1時間13分)で結ぶ。
九州新幹線は1973年に整備計画が決定。91年から路線区間の工事が始まった。建設にはこれまで1兆5千億円が投じられ、うち3分の1を地元自治体で、残りを国費で負担する。