私は大学で人工臓器の開発という医学寄りの研究をしていましたが、研究よりも人と話をしたりする方が好きだと思っていたので、最初から大学院への進学はあまり考えず、文系就職したいと思っていました。
しかし、3年生の終わり頃から研究室で過ごす時間が毎日の生活の大半を占めるようになってしまい、シュウカツに割く時間はあまり取れませんでした。興味のある企業のセミナーに出られなかったり、夜中にエントリーシートを書かなければいけなかったり、OB・OG訪問も出来なかったり・・・。文系学部の友人が日々リクルートスーツで学内を歩き回っているのを見て、焦りを感じた時期もありました。
また、理系の方が他に不安に感じることとして、研究室の教授との折衝もあると思います。私の研究室でもまず大学院へ進学し、その後メーカー等へ就職するというのが一般的なルートだったので、学部卒で文系就職というのが容易に受け入れられる雰囲気ではありませんでした。教授としては研究と全く関係のない道に進むことを快く感じないのも当然であって、申し訳ない気持ちもありつつシュウカツをスタートしたので、始めのころはその負い目が精神的な負担として重くのし掛かってきたこともありました。
しかし、「シュウカツしづらい環境だからこそ、絶対にシュウカツで納得のいく結果を出して周りから認めてもらえるように頑張ろう!」と吹っ切れてからは、むしろ逆境がシュウカツのモチベーションに繋がっていくようになりました。また、研究室では終始無口で研究に没頭しているものですから、面接で話をするだけでも楽しくて(笑)。丸紅から内定を頂いてシュウカツを終了したのですが、それを教授が認めて一緒に喜んでくれたときはとても嬉しかったです。
理系の人は、思うように時間が取れず企業研究・業界研究が遅れたり、研究室の教授との関係など、悩みは沢山あると思います。しかし、少ない時間をより有効的に使う方法を考え、逆境をバネにしてのし上がる位の気持ちを持つことが出来れば、自ずと良い結果に繋がると思います。
勿論セミナーに出た回数等が採用選考に作用するということはありませんので、やるべきことはしっかり頑張って、シュウカツを乗り切って欲しいです。