'11/3/11
知事公舎家賃 際立つ安さ
広島県の湯崎英彦知事は近く、改修を終えた広島市中区上幟町の知事公舎に入居する。公邸部分を除く私邸5LDKの「家賃」に当たる使用料は、県規則に基づき月5万4340円。中国地方では山口を除く4県が知事公舎を所有し、広島と同様に県独自の規則で使用料を定める。一等地にある公舎の使用料は、民間相場に比べて「格安」さが際立つ。
広島県の知事公舎は鉄筋2階建て、延べ540平方メートルの11LDK。うち私邸部分は139平方メートル。1973年に完成した。2009年11月に就任した湯崎知事は現在、西区の自宅から登庁している。
県は知事公舎の売却を検討したが、危機管理の観点や、公舎機能を備えた住宅の借り上げ費用が高額として改修を決定。10年9月から、外塀や私邸部分の浴室や台所などをリフォームし、会議スペースや来客応接室を備えた公邸部分の損傷も直した。改修費用は2800万円。
県財産管理課によると、知事公舎の使用料は県公舎管理規則に基づき、住居面積と築年数、立地場所を基に積算。1平方メートル当たりの単価は国の基準に準ずる。規則は公舎を利用する職員全てに適用し、職員の使用料の最高は東区牛田本町にある4DK(72平方メートル)で3万5130円。
中国地方では、山口県を除く4県の月額使用料は、岡山3万7790円(私邸部分140平方メートル)▽島根6万2930円(185平方メートル)▽鳥取10万3500円(413平方メートル)。山口は老朽化のため06年度に公舎を解体した。政令指定都市では、広島市の市長公舎は5万4340円(114平方メートル)。岡山市は市長公舎を所有していない。
【写真説明】広島県の湯崎知事が近く入居する知事公舎