'11/3/17
放射性物質逃れ家族は帰省
東日本大震災の余震や、福島原発事故による放射性物質の拡散に見舞われる首都圏から、中国地方などの古里に一時帰省する動きが出ている。仕事を休めない夫を自宅に残し、妻と子どもだけで帰るケースが目立つ。
16日午前中、JR東京駅から中国地方方面へ向かう多くの新幹線の指定席が満席。ホームには、大きな荷物を抱えて幼児の手を引く母親たちが列をつくり、乗車券売り場も混雑した。
1歳11カ月の長女、9カ月の長男と周南市の実家に帰る東京都荒川区の主婦北村智子さん(37)は「地震直後からスーパーにはおむつがまったく売られていない。食料品も少ないし今は実家の方が便利がいい」と説明する。
広島市安佐南区にある夫の実家に帰省する江東区の主婦石原佐和子さん(42)は「原発の情報が二転三転しており、怖い。1週間か、1カ月か。いつ戻ってこられるかは見当も付かない」と不安そうな表情を見せた。
【写真説明】子供を連れ、中国地方方面の新幹線に乗る母親たち