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ユニセフ協会からのお知らせ

東日本大震災(東北関東大震災)への、
日本ユニセフ協会ならびにユニセフの対応について

【2011年3月21日】

世界36の国と地域のユニセフ協会(ユニセフ国内委員会)へ皆様からお寄せいただいている募金は、各国政府からの任意の拠出金とともにユニセフ本部へ送られ、通常、5歳未満児の死亡率、国民一人当たりのGNI(国民総所得)、18歳未満の子どもの数を基準に、主に開発途上国の支援活動に使われています。

案内のとおり、ユニセフによる日本への支援は、第2次世界大戦直後の昭和24年に始まり、昭和39年に終了いたしました。その後、日本国内では、これまでも大規模な自然災害が各地で発生しましたが、日本が、世界に類を見ない水準の支援体制を国内に持つ国であり、また、日本政府の支援要請も無かったため、ユニセフの支援がそうした場面で提供されることはございませんでした。

しかし、東北関東各県にまたがって発生したこの度の東日本大震災(東北関東大震災)の被害の深刻さは、世界的にもあまり前例の無い規模になったことを受け、当協会でも昭和34年の伊勢湾台風以来となる国内の緊急支援活動を実施することを検討。その当面の資金として、皆さまからこれまでにお寄せいただいた募金のうち、ユニセフ本部への拠出対象となるものからではなく、ユニセフ本部の要請や承認のもと、広報・募金・政策提言活動、学校への出前授業活動や国際協力人材育成、全国各地の地域組織の活動支援などの国内事業に充てている国内事業予算を充てさせていただくことを検討いたしました。国内事業予算のこうした形での活用は、本来、ユニセフの開発途上国での活動への「ご支援の輪」を広げてゆくための様々な活動を制限することを意味しますが、ユニセフのアンソニー・レーク事務局長はじめユニセフ本部も、当協会の方針を全面的に支持。また、これと合わせて本部としても出来うる限りの支援をするとの方針を決定し、この度、約50年ぶりとなる日本への支援が表明された次第です。また、既に募金活動をはじめているユニセフ協会(国内委員会)もございます。

当協会とユニセフ本部のこれまでの対応は、以下のとおりです。

  1. 日本ユニセフ協会は、当協会内に「東日本大地震緊急支援実行委員会(仮称)」を設置。当面の支援活動の費用として、当協会が同実行委員会に1億円を準備し、本緊急支援への募金を受け付ける口座を設置しました。こちらでお預かりした募金は、全額、子どもたちを中心とする被災者の方々への支援に活用させていただきます。※
  2. 日本ユニセフ協会とユニセフによる支援の具体化のため、日本ユニセフ協会は、ユニセフ本部公的資金調達部(東京事務所)の協力を得て、アフリカ各国のユニセフ現地事務所での勤務経験を持つ当協会職員を被災地に派遣しました。
  3. ユニセフ本部は、上記で具体化される支援内容に応じた緊急支援物資を、当協会などからの要請があり次第日本に発送する体制を整えるとともに、ハイチ、ソマリアなどのユニセフの現地事務所に勤務する、保健、教育、子どもの保護、物流等の分野の日本人専門家の派遣を準備しています。

※ 現在、当協会職員とユニセフ本部職員が被災地に入り、被害状況や被災地のニーズの調査を進め、具体的な緊急支援計画を詰めています。また同時に、緊急に必要な水や子ども用下着などを順次被災地に届け始めています。

緊急事態におけるユニセフの被災地での支援活動は、災害発生後直ちに実施する緊急支援にとどまらず、災害からの復興を含む、被災者の皆様への長期的な支援を行ってまいります。今回の東日本大震災の被災状況の深刻さから、私どもの被災地での支援活動は大変長期にわたって必要になるものと考えております。
当協会では、東日本大震災の被災地でのこういった復興支援活動までを含んだ必要な資金が充足される目処が立つまで東日本大震災緊急募金を受付させて頂きます。具体的には、被災者の皆さまへの支援が行き届き、日本ユニセフ協会がユニセフなどの協力を受けて提供する支援内容が、被災地の皆さま、自治体、関係団体、協力団体の方々からのニーズを充分満たしたと判断された段階で、支援活動を終了させていただくことになると想定しています。

その上でなお、当緊急・復興支援に必要な資金を上回るご協力をいただいた場合には、ユニセフが実施する他国・地域での紛争・自然災害などによる緊急・復興支援に活用させていただくことがありますのでご理解のほど、お願い申し上げます。このことは、ユニセフが世界的に実施する全ての緊急・復興支援募金に適用される方針です。

みなさまのご理解とご支援の程、よろしくお願いいたします。

2011年3月21日
日本ユニセフ協会 広報室

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