農林水産省は22日、福島県など4県産の野菜について、政府が出荷停止を指示したホウレンソウとカキナ以外でも小売業者から返品が相次いでいることを明らかにした。
風評被害の懸念があることから、鹿野道彦農相は閣議後会見で「冷静に対処してもらうようあらゆる段階で対処していきたい」と表明。小売業界に適切な対応を求める方針だ。
農水省は連休明けで卸売市場が開くのを受け、全国の中央卸売市場や地方卸売市場に参加する卸売業者から電話で聞き取り調査を実施。一例として出荷停止の対象になっていない茨城県のレタスやチンゲンサイで小売業者から返品があったとしている。
政府は食品衛生法の暫定規制値を超える放射性物質を検出した福島、栃木、茨城、群馬4県全域で生産されたホウレンソウとカキナ、福島県産の原乳について出荷停止を指示。それ以外の4県産の農畜産物は現状で問題はないとしている。
毎日新聞 2011年3月22日 12時59分(最終更新 3月22日 13時09分)