地域に密着し、自立した展開 〜NPO EM・エコ郡山の活動〜 |
資金面では、助成金申請により補助金を得ているため非常に自立した活動といえる。今年度は福島県のサポート事業及びうつくしま信託基金から計450万円の助成金を受け、EM資材等の提供をしながら学校を含めた地域住民の協力を得ている。地域に密着したこの活動は、資金の流れも明確で、効率的なものといえよう。
福島県郡山市にて活動を展開しているNPO EM・エコ郡山(武藤信義理事長、七海喜一郎副理事長ほか約30名)。水質浄化として芳賀池、南川、亀田川、安達太良川等を地元学校の生徒達やボランティア、大東銀行、東北電力などの協力も得て手がけ、大腸菌85%減や小魚の復活など、好結果が新聞にも取り上げられた。
NPO EM・エコ郡山の皆さん
(右端が武藤理事長)
メンバーはEMインストラクターとして小中学校での環境学習も行っている。今年度、市内の小・中全85校のうち43校がEMによるプール清掃を実施する計画で(無料提供)、過半数を越えることで教育委員会の理解を得て、来年度は全校実施が実現できればと期待も大きい。
EM培養装置は現在2基。うち1基を酪王牛乳(福島県酪農業協同組合 乳牛部)の敷地内に置き、製造もしてもらっている。石綿次長(兼)総務課長は 「以前は牛の管理指導をしていましたので、お話がきた時にはすぐに返答をしました。酪農家の仕事は微生物の管理といってもいいですからね。」とにこやか。以前からEMには関心があり情報は得ていたとのことで、タイミングの良い呼びかけがスムーズな展開を生んだ。「今までは排水処理の規定を守っていても川を汚しているのではというイメージが強かった。地域貢献したいという思いもありましたから、地元とのつながりを持ちつつ環境浄化も手がけているというのがいい。」乳製品を手がける同組合は微生物の専門家であり、安心・安全をモットーに食品を扱うだけに、衛生面での信頼も得られたと考えてよいだろう。
様々な分野の協力を得ながら確実に活動は広まり、メンバーのアイディアから冬場の発酵を促進できる培養ボックスもつくった。シンプルなつくりながら効果は抜群で、現在特許を申請中。最近では郡山市の市民学校講座でも講習会を行うようになり、EMの認知度も確実に上がってきている。今後も培養装置(百倍利器ジャスト)を2台購入する予定で、武藤さんは「夢のある目標を一つずつ達成できるのが楽しい。メンバーみんなが一生懸命です。」と誠実な語り口で答えてくれた。
(NPO EMエコ・郡山ホームページ:http://www.emlabo.co.jp/em/grupinfo/koriyama/koriyama.htm)