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枝野長官会見(4完)「今後も首相視察は有り得る」

産経新聞 3月21日(月)20時39分配信

【東日本大震災】21日午後6時

 −−出荷停止が直ちに健康に影響を与えるレベルではないと言ったが、政府としては健康に影響を与えるのはどの程度と考えているのか

 「これは一貫して申しあげてきているが、放射線の量については、1年間で許容されている基準の線以上には、健康に影響が及ぶ可能性がある線ということについての指針などがあることは、皆さんご承知の通りだ。したがって、そうしたところに、どれぐらいの回数、たとえば食べ物であれば、量を食べれば届くのかということを専門家の皆さんに分析してもらい、その上でまったく影響がない。あるいは、1回あたりで、たとえば口にした場合の受ける体への影響が、たとえば一般的によく言われるCTスキャンを受けるのと比べてどうなのかを、専門家に分析いただいて、問題がないと私が申しあげさせていただいている」

 −−今後どこまでいくとまずいのか

 「それぞれのものによって異なる。そうした具体的なリスク、可能性が出てくる段階では当然のことながら、専門家の分析に基づいて国民にメッセージを伝えることになるが、現時点ではまったくそういったことが想定される段階ではない」

 −−計画停電について岡田克也民主党幹事長は、ピーク時に大口規制する「総量規制」を検討すると述べたが、政府として検討しているか

 「計画停電というか電力の供給が不足している事態に対する対応策としては、中期的にこうしたことが必要だということの中で、今、まず直ちにできる措置として計画停電を実施しているわけだ。これ、こうした状況をどれぐらい長期にわたって続けられるのかという社会的な問題もある。一方で、それ以外のどういうやり方をすれば、現実に供給量を需要が超えて、計画されない大規模な停電に陥ることがないかということとの兼ね合いを専門的にやっていかなければならない。そうしたことについての技術的な検討は進めている」

 −−石原慎太郎東京都知事が菅直人首相と会談した。石原都知事は、現場の実情を知らずに指示が出て、東京消防庁の放水車が壊れたとして総理に抗議したと聞いている。石原知事が記者団に話したところによれば、現場の指揮官が「放水しなければ処分する」と言われたそうだ。この指示は、海江田万里経済産業相との話もあるが、政府としてどう把握しているか。経緯の説明を

 「石原知事からは、東京消防庁の皆さんが、本当に現場で大変なご努力、ご苦労をいただいた。それの実施にあたるプロセスの中で、いろいろと問題点があったのではないかという指摘を、総理が受けたということだと聞いている。それらについては、事実関係の把握、それから、もし善処が必要ならば、そういったことを含めて政府として対応していただくと。それにしても、本当に東京消防庁の皆さんに、大変、勇気ある献身的な努力については心から感謝しているということについて、首相から石原知事に申しあげたと聞いている」

 −−指示したのは海江田氏か

 「いや。だから、それについてはこれから調査するというお答えを申しあげた」

 −−出荷停止の対象の農産物だが、出荷停止にならない農産物が売れなくなる可能性はあるが、補償の対象になるか

 「今回、私が発表したのは国の指示によって出荷規制する以上は、それについては当然補償するということを申しあげたものだ」

 −−その先は未定か

 「私が今日、申しあげられるのは、国の権限で出荷規制の指示をする以上は、それについての補償について、当然、国が対応するということだ」

 −−首相の視察はどういう検討状況で中止にしたのか

 「本日中止になったのは、まさに天候上の理由だ。視察に行こうという方向だったが、確かヘリコプターだったかと思うが、それが天候上の理由で飛べないということ。ヘリコプターはなかなか、雨が降ったり、風が吹いたりすると飛べないものだそうだ。そうした事情だ。そのかわり、現地でお会いして話すことになっていた村井知事をはじめ地元の首長や商工会の方々と電話で直接話をさせていただいて、現地を見ることはできなかったが、現地の事情について直接話を聞く機会は今日の午前中に設けたと聞いている」

 −−気象は昨日もある程度分かっていたはずだ。首相が視察すると現場でかなり人員がとられるがどう考えるか

 「これは昨日も、私も、この行く行かないについてお尋ねいただいたときに、行くとしても、現地には自然体で受けていただきたいというニュアンスのことを申しあげたし、そうしたことで現地と連絡をとりながら、最終的に天候が許せば、うかがうという話だったと聞いている。そうしたことの中で、首長さんらが一定の時間をとっていただいたわけだから、その時間に残念だから電話で話をさせていただいたということだ」

 −−首相は電話会談したから、もう視察は行かないのか

 「それはまさに昨日、私はかなり率直に申しあげたつもりだが、まさに最高責任者として、現地にできるだけ足を運んで、直接見て直接聞くということが一方で大変重要だ。一方で、一つは官邸を離れること。あるいは、現地の受け入れの皆さんには、いくらお願いしても一定の負担があるだろう。そうしたこととの兼ね合いのなかで、総合的に都度、判断していくということだと思っている。今回、残念ながら天候の事情で、現地にうかがって現地を見ることはできなかったが、今後も、全体状況を見て、出かけることのマイナス部分に比べて、現地にうかがうことのプラス部分が多いという判断があれば、可能な範囲では有り得る。ただし、これはまさに総合的な判断の中で決めていくことだと思っている」

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最終更新:3月21日(月)20時39分

産経新聞

 

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