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[26592] 【習作】Fate/俺の嫁を呼んでみた(Fate/stay night×Fate/EXTRA)
Name: ファンタ ハニーレモン◆4876cb08 ID:43d8cf8c
Date: 2011/03/20 09:17
 始めに、これは題名にもあったようにFate/stay nightとFate/EXTRAの
(一部)クロスオーバーです。


 後、主人公が半ばオリ主となっておりますのでご注意下さい。

 少しでも楽しんで頂ければ幸いです。

 さらに、心と気持ちに時間がある方は感想等頂ければ(私が)やばいです。

 どうぞ、お願いします。



―――――

※ひぃー。一発目からやっちまったー。

 というわけで、重大な誤字を訂正(されたはず)。
 ご指摘してくれた皆様、感謝します。





[26592] プロローグ
Name: ファンタ ハニーレモン◆4876cb08 ID:43d8cf8c
Date: 2011/03/20 09:41
 
 憎かった。
 目に映るもの、その全てが憎かった。

 炎に囲まれた、地獄の様な風景も。
 天に座す、黒く染まった太陽も。

 ―――結局、誰一人、救う事無く倒れ伏す自分の無力も。

 憎かった。
 自分を含めた、全ての現実が、憎かった。


 だって、そうだろう。


 理解できない。

 何だ、これは。
 何なんだ。これは。
 何で、自分がこんな目に遭っているんだ。
 何で、自分の父■が、■親が、今まで自分の知りあってきた■達が、これから■りあっていくであろう人たちが、

―――何で、自分の大切な人達が、こんな目に遭わないといけないんだ。


 ……認めない。
 ■■士郎は、認めない。


 一体、どんな理由があろうと。
 一体、誰が認めようと。
 自分だけは認めない。
 この現実を認めない。


「……ぅぅうああぁぁぁーーーーーーーーーーーーーー!!!!」


 ……許さない。
 ■■士郎は、許さない。


 一体、どんな理由があろうと。
 一体、誰が許そうと。
 自分だけは許さない。
 この現実を許さない。


 誰一人立ち上がる者など存在しない、赤い/黒い、地獄の中。
 一人の少年が、今まで誰も上げる事の無い、怨嗟の声を上げていた。




ーーーー
※なんでか、プレビューできない。
 適当に改行してみましたが、読みにくいようなら修正します。



[26592] Ⅰ-1
Name: ファンタ ハニーレモン◆4876cb08 ID:43d8cf8c
Date: 2011/03/20 09:14
 10時15分。


 何時も通りにその電車は、冬木市の東一帯を占める新都、その中心に位置する駅のプラットフォームに滑り込んだ。

 扉が開くと共に、多くの乗客が駅になだれ込む。
 何時も通りの光景。

 その中に、ソレは居た。


―――――――


「……駄目だ。何も感じやしない」


 それが10年ぶりに冬木の地に――かつての故郷に――辿りついた、黒崎士郎の第一声だった。

 ここは、自分の根源。■■士郎が死に、黒崎士郎が生まれた場所。しかし感じ入るものは何もない。この胸を占めるのは、相変わらずの虚無のみだ。
 あるいはあの地獄の中心――今は、確か公園になっているのだったか――に行けば、何か変わるのだろうか。そこまで考えて、思わず黒崎士郎は自嘲する。

 恐らく、何も変わらないだろう。


 この身は既に人形なのだ。


 これは自嘲などでは無く、文字通りの意味で、だ。
 黒崎士郎は人間では無い。
 人間に限りなく近い身体を持った、ナニカ。


 あの地獄にたまたま足を踏み入れた、黒の魔術師の作った人形。
 それが黒崎士郎の正体だ。


 故に、人形は何も思わない。感じない。
 かつての残滓、人間であった頃の未練に、ただただ動かされる。
 それだけだ。


「……まずは、管理者にあいさつか」

 自分の制作者や、黒崎士郎自身、特に所属する組織を持たない流れの魔術師である。
 今後の事を考えると、馬鹿正直にあいさつに伺う事も無いのだが。まぁ、これから始まる戦争で討つべき敵を、この目で確認するのも悪くはあるまい。


「……聞きたい事もあるしな」


 士郎はコートの襟元を閉め、今一度歩きだす。自身の目的を果たすために。
 季節は既に12月。
 かの聖杯を巡る戦争まで、もう時間はない。


―――――――


 深夜零時。


 黒崎士郎は、土蔵にいた。
 今朝辿りついた新都とは、未遠川を挟んでの東側。
 深山町に並び建つ、1つの日本家屋に士郎は拠点を定めた。


 生憎と一人で暮らすには広すぎるが――本邸の他に、離れや道場、土蔵まであるのだ――、そのくせ値が非常に安くそこが士郎の気に入ったのだ。
 何やら曰くつきらしいが、構う事は無い。少々やりすぎた気もするが、まぁ、広すぎて困ることもそう無いだろう。


 そしてその広い日本家屋の内、今居る土蔵を士郎は工房に決めた。
 魔術師としての工房に。
 故にそこでなされるのは、魔術の儀式。


 これからの戦争を共に闘う、従者召喚の儀。


「……こんな所か」

 足元には、自らの血で描かれた複雑な魔方陣。
 とても良い物とは言えないが、しかし士郎自身優れた魔術師という訳でも無い。精一杯は尽くしたのだ。申し訳無いが、これで召喚されるサーヴァントには勘弁してもらおう。


 来る途中に買った赤い目ざまし時計に目を向ける。

 時刻は20分を少し回った所。
 士郎の魔力のピークである0時25分までは、少し時間がある。
 気分を落ち着ける意味も込めて、一度目を閉じる。


 思い出すは、今日会った少女の事。

 これから始まる戦争で、自分と殺し合う相手。
 まさか、自分と同じような年齢だとは思わなかった。
 だが、考えてみれば10年前の戦争に遠坂が参加しないはずもなく、その結果から考えるに現当主がある程度若いのも当然かも知れない。


 強い意志を持った、少女だった。
 綺麗な瞳をした、少女だった。
 そのあり方は、余りにも凛としていて―――


 ああ。まるで黒崎士郎(じぶん)とは大違いだ……。


 ジリリリリーーー!! と。
 目ざましが刻限を告げる。
 その音が、今までの思考を塗り替える。
 時間だ。最後の仕上げを始めよう。


 騒ぎ続ける目覚ましを乱暴に止めると、そのまま親指の腹を噛む。
 滴り落ちる血を一滴、魔方陣に垂らした。


 発光。


 赤い光が、土蔵の壁を、天井を、そして士郎をも染め上げる。
 込められた魔力が反応すると同時に、詠唱を始める。


 その瞬間、熱を感じた。
 人間でないこの身に宿る、27の魔術回路。
 その全てが発熱している。


 熱い。
 まるで、燃える様だ。
 それと共に感じるのは、絶対的な力の脈動。
 来る―――。
 何かが、来る―――。


「ぁぁあああーー!!!」


 思わず、喉から声が漏れる。
 ソレはすぐに激情の咆哮に代わり、最後の魔力を振り絞る。
 呼応するように、赤い光が辺りを包みこみ、


 ―――ここに、召喚の儀は完了する。




「謂われはなくとも即参上、軒轅陵墓(けんえんりょうぼ)から良妻狐のデリバリーにやってきました!」




……あれ? 何か変なの出たんだけど。




―――――――

※まだ、プレビューできず。何で?

 やっぱり読みにくいようなら修正します。

 とりあえずキャス狐召喚まで。
 あと、エクストラのキャラは(というかクロスのキャラは)キャス狐だけの予定です。


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