最終更新: 2011/03/22 00:05

スーパーニュースニュースJAPANスピークスーパーニュース WEEKEND新報道2001

千葉・浦安市の東京ディズニーリゾート近くで液状化現象 歩道中央部分がずれる様子も

東京に隣接する千葉・浦安市でも、地震の大きな被害が出た。歩道の中央部分がずれ、地面からは大量の泥と水があふれ出すなど、液状化現象が起きた。
音を立てて、突然ずれる歩道の中央部分。
これは、今回の大地震が発生した直後、千葉・浦安市で液状化現象が起きた様子をとらえた映像。
しゃがみこむ人々、動く歩道。
突然、地面から噴き出す水。
別のところからも、見る見るうちに水があふれ出した。
地面に走る大きな亀裂。
次々に大量の水が噴出した。
東京に隣接する千葉・浦安市を襲った液状化現象。
東京ディズニーリゾートでは、パーク内に大きな被害はなかったが、駐車場は、液状化現象でどろどろになった。
泥によって車が埋まり、タイヤの半分以上まで泥が押し寄せていた。
地震によって、突然地面から噴出した泥と水。
アスファルトのすき間から水があふれ出し、道路が水浸しになった。
JR舞浜駅周辺には水があふれ、観光客らも通れない事態となった。
ひび割れ、うねるように盛り上がる地面。
駅には、園内で配られたものだというごみ袋を着て、寒さをしのぐ人々の姿があった。
視聴者が撮影した地震後の園内の様子をとらえた映像には、ごみ袋をかぶり、屋外で座り込む人々の姿があった。
地震発生時に園内にいた人は、「本当、ディズニーの人は、同じ人間なのに、同じ怖さを味わっているのに、あそこまで(落ち着いて避難誘導を)できるのは、すごいなって思って。なんか、安心感でいっぱいでした」、「非常食で、これ(お菓子)をもらったり、クッキーとか温かい飲み物をもらったり」、「それが一番助かったよね。ご飯もらったり...、おいしかったよね」と話した。
東京ディズニーランドの駐車場では、以前は車が2台ほど泥に埋まった状態だったが、今はその姿はない。
オリエンタルランドによると、駐車場の液状化については、ほぼ復旧作業終了のめどはつき、開園は可能な状態になっているという。
しかし、交通網や電力供給に不安があり、再開はまだ未定という。
一方、今回の液状化によって、埋め立て地が多い浦安市内の景色は一変した。
映像が撮影された場所に行ってみると、そこには、地面から噴出した大量の砂や泥があった。
市の職員やボランティアによって、砂の除去作業が行われていて、木づちを使って、固まった砂を崩している。
復旧作業を阻む、固まった土や砂。
道路を覆うようにして固まっている砂は、かなりの硬さになっていて、たたくとコツコツという音がする。
除去作業をしている人は「(ハンマーを使わないとだめ?)そうですね、ちょっとこう、(足で)やっても、取れないですね」と話した。
小学校の正門も、道路の方に大きく傾いてしまっている。
さらに中は、校庭も地割れがずっと続いているような状態。
そしてマンホールも、地面から大きく突き上げられ、隆起してしまっている。
地面から、1メートルほども突き出たマンホール。
マンションや高層ビルには目立った被害はなかったものの、東京ディズニーリゾートから4kmほど離れたJR新浦安駅は、地盤が沈下し、エレベーターの下の地面にも、大きなすき間ができてしまっている。
堤防のそばにある住宅地では、道が斜めになり、家のある部分が段差になっていて、かなり沈み込んでいるのがわかる。
住民は、「(車が出られなくなった?)そうなんです」、「(困っていることは?)まず、下水が使えないこと。トイレは、市から支給されたもの簡易のものを使ったり、畑に穴を掘ってしたり...」と話した。
都市部を襲う液状化現象の恐ろしさは、ライフラインをずたずたにしてしまうこと。
徐々に復旧しつつあるものの、水道やガス、下水が地震発生からいまだ使えない地区もある。
住民は「(洗い物はどうしている?)少し水で流して、お湯が沸いたら(鍋で)煮ちゃうんです。何しろ病気になっちゃいけないから、煮沸消毒して...」と話した。
液状化現象はなぜ起きるのか、今回の映像を見た首都大学東京の中林一樹教授は「人工で埋め立てをした砂地盤ですね。通常だと1メートルぐらい砂があって、その下に地下水があります。ところが、地震が起きて揺すられると、水と砂が交じってシャーベット状、泥水になる。ちょうど泥水が圧力に耐えかねて、上に噴出した瞬間ですね」と話した。
地震によって、互いを支え合っていた砂が崩れ、水と交じり、地盤が一時的に液体のようになる液状化現象。
首都大学東京の中林一樹教授は「液状化は特に、地下のライフラインに影響が大きくて、下水とガス管は浮いて、水道管は重たいので沈み込んで、継ぎ目が破損する可能性が高い」と話した。
都市の機能をまひさせる、液状化現象の恐怖。
もし東京で起きた場合について、首都大学東京の中林一樹教授は「液状化というのは、川や海の細かい砂や泥でできた地盤ですと、どこでも起きる可能性があります。液状化危険度のマップが公表されていますので、それを見ることで、自分の住んでいる場所が液状化を起こしやすいのか知ることができる」と話した。

(03/21 19:45)


[ high / low ]

「社会」の最新記事

最新記事

投稿する

記事に対する意見・ご感想や情報提供はこちらから

映像の投稿はこちらから

Windows Media Player」または「Flash Player」をインストールして、動画をご覧ください。