津波などで海鳥のひな11万羽死ぬ、60歳の母鳥も不明
CNN.co.jp 3月21日(月)12時21分配信
(CNN) 東日本大震災で発生した津波がハワイ西部のミッドウェー環礁にある海鳥の繁殖地に到達し、巣の中にいたヒナが多数犠牲になっていたことが分かった。
ミッドウェー環礁の野生生物保護区は、野鳥の営巣する3つの島が環礁に守られる形になっていたが、11日の地震の影響で4度にわたって津波に襲われた。津波は大きいもので高さ約1.5メートルに達して環礁と島の1つを覆い尽くし、巣を押し流した。
保護区職員らが波をかぶったりがれきにはさまったりして動けなくなった野鳥約300羽を救出したが、米魚類野生生物局(FWS)によると、この津波と今年に入って同環礁を襲った暴風雨の影響で、今年孵化したアホウドリのヒナのうち22%が犠牲になった。
コアホウドリとクロアシアホウドリはひな約11万羽と親鳥2000羽が死んだという。当初の推定では、被害に遭った野鳥はこの半分程度とみられていた。
60歳を超すとみられる高齢で子育てをしていた有名アホウドリの「ウィズダム」も行方不明になった。孵化したばかりのひなを育てる姿が2月に確認されていたが、津波の後、母子とも姿が見えないという。ウィズダムは世界最高齢の野鳥だった可能性もある。
また、保護区にいたシロハラミズナギドリも数千羽が死んだ可能性があるが、穴を掘って巣を作る性質のため、被害数は確認できていない。
同保護区は21種の海鳥300万羽が繁殖し、ハワイモンクアザラシなどの絶滅危惧種も生息する貴重な野生生物の宝庫だった。米当局はアザラシやカメの被害状況についても調べている。
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60歳を超すとみられる高齢で子育てをしていた有名アホウドリの「ウィズダム」も行方不明になった。孵化したばかりのひなを育てる姿が2月に確認されていたが、津波の後、母子とも姿が見えないという。ウィズダムは世界最高齢の野鳥だった可能性もある。
また、保護区にいたシロハラミズナギドリも数千羽が死んだ可能性があるが、穴を掘って巣を作る性質のため、被害数は確認できていない。
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最終更新:3月21日(月)15時12分