2011年3月21日 (月)

人としてカッコよく(3月20日)

中野へ行くべく自転車で家を出ると、いつもの「昼間だけ右折禁止」の場所でパトカーを含め警官多数で取り締まりをしている。イマドキの東京はガソリン不足のため昼間だって道路ガ~ラガラ。右折禁止は渋滞防止。右折車両いたって渋滞なんかしませんがな。治安維持のためなら交差点に警官一人立たせるだけで十分かと。

こんなところでお茶引いているなら夜間になると真っ暗な被災地に行って欲しい。基本的に安全な日本ながら、犯罪者がいないということじゃありません。警視庁は素晴らしい手柄を立て賞賛されている東京消防庁や自衛隊と好対照。実際、通りがかりの歩行者にまで「なんでこんな所にいるのか?」と意見されてました。

中野に行くとスーパーは相変わらず生鮮食料品を除いて品不足傾向。されど刺身や野菜類、肉類、お総菜、弁当類まで豊富にある。焦って買いあさらず、あるものを食べたらいいのに。お米だってずっと売り切れているが、炊いたご飯は通常の価格。そもそも寿司屋もうなぎ屋もラーメン屋も普通に営業してます。

ただ野菜の放射汚染などで、これから不足傾向になる物資もあろう。昨日ツイッターで「農作物は落下してくる放射性物質が付くのは当然のこと。洗ったら落ちるかどうかの数値も併記して欲しい。でないと風評被害で全ての農作物が心配になります。もし安全な数値まで落ちるのなら、茨城のホウレン草も廃棄しないで使う方法を考えられる」と書いた。いろんな意味で知恵が欲しい。

昨日物資を運び込んだいわき市青年会議所のAさんからメールが届きましたので以下紹介させていただきます。

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昨日は本当に本当に貴重な物資を我々に届けて頂き誠にありがとうございます。この地を何とかしたいと思っている仲間に連絡し20Lづつ配りました。

おかげ様でかなり遠くの老人ホームまで不足している支援物資を届ける事が出来ました。また、路上で止まってしまっていたシルバーマークを付けたおばあさんにわけてやることが出来ました。まだ半分以上残っているので大事に使わせて頂きます。

国沢さんには、被災地であるいわきをみて、どのようにお感じになられたでしょうか?
おそらく人が少ないと感じたのではないかと思います。もともと人口34万のまちですが今回の原発事故の件で大半の人が県内外へ避難してしまいました。1日でも早く昔のいわきに戻したいと思って頑張っていますが、若者がいないのです。

私も子どもと妻と親を県外へ避難させ毎日 復興の為に悪戦苦闘しております。もう少しで原発問題が何とか目処がつきみんなが帰ってきて復興に向けて本当の意味でスタートが出来ると考え、残った仲間とがんばっております。

ご恩の為にも私たちは地域の為にがんばります。ありがとうございました。

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本日はやはりラリーの際に援助していただいた土浦の青年会議所OBの方が、いわき市への物資輸送作戦を敢行いたしました。明日は神戸に住む援助メンバーの方が、同じく”貴重なモノ”不足に苦しむ福島市の青年会議所の方に届けてくれることになっています。以下、土浦の方です。

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国沢師匠の素晴らしい行動力に触発され、いてもたってもいられず、私もいわき青年会議所に支援物資を届けに行ってきました。

緊急車両の通行証は、地元の警察署で速やかに発行してもらえました。道中の常磐道は、師匠の日記にある通り、交通量は少なく、ローリーは往復で1台見かけたのみでした。

わずか往復4時間の、ほんの私の気持ちからの行動でしたが、今回速やかに行動に移せたこと、またいわき青年会議所の方に喜んでいただけたことに、自分なりの評価をしたいと思います。

国沢師匠、アドバイス有難うございました。

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本日10時から常磐道はいわき中央まで開通した。いわき方面に困っている知り合いがいたら、政府に期待せずダイレクトに物資を届けられます。もう数日するとガソリン不足は解消すると思う。東京からだと往復450km。燃費良いクルマなら補給なしで往復可能。今のままなら放射能は心配ないです。参考までに中越地震の際のレポートを。

中越地震の時の援助レポート


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2011年3月20日 (日)

いわき市へ(3月19日)

昨年のラリーの時にサポートしてくれた人が福島市の厳しい状況を教えてくれた。とにかくガソリン無いという。青年会議所で水などを必要としている人に配っているのだけれど、それもままならないそうな。16日くらいからボチボチとガソリンも入ってきたけれど、緊急車両へ優先されている。被災者は緊急車両ではない。

19日朝になっても好転しないどころか、さらに厳しくなっているそうな。そこで”貴重な物資”を届けましょうか、と返事したら「出来るなら福島より厳しいいわき市に届けて欲しいです」。聞けば水などを全く配れない情報になっているという。今や東京でも貴重な物資だけに無理かな、とも思ったが、そんなことしかお手伝いできません。

11時より早速複数の「あて」に問い合わせてみる。最初は2つとも「何とかなりそうです」。良かった、と安堵し容器などの手配を始めていたら、1つから「ブツはあるけど協力出来ないことになりました。ごめん」。しかしもう1つが「出来ることなら手伝いましょう!」。たぶん大丈夫です。

マリーナに係留されているフネには大量の”貴重なモノ”が埋蔵されている。こんな時期にフネ出す人もいない。マークルーザー2基掛けのフネなら、飲み水不足で極めて厳しい健康状態(血液に起因する心臓や脳関係の深刻な症状でる)のお年寄り達に物資を配るクルマ10台を数日間思う存分動かせる量の”貴重なモノ”を持つ。

これを売ってもらえることになった。量が量だけに相当な金額になるけれど、昨年のラリーの時にサポートしてくれた赤羽の大恩寺の住職が、1秒の躊躇いも無しに「困った時はお互い様。援助させていただきます」。困ったのは”貴重なモノを入れる”容器。探し回ったのだけれど全く無し! 

これまた『ホームピック関町店』に「少しでも役に立ちたい」という人が居て手配してくれるという。さらにベストカーで連載コラムを持つ長野さんが緊急車両の通行証を取得してくれた。文字通り幸運に恵まれ、16時過ぎに全ての準備が整う。さすがに軽トラックだと積載量の関係で厳しいため、850kg積みのトラックを調達。

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コ・ドラは長野さん。心強い

常磐道を北へ向かう。全体的に交通量少ない。特にトラックやローリーは皆無に近い状態。長野さん曰く「東北道も普段よりトラックの数が少なかったです。とうてい物資足りているとは思えないです」。水戸から規制区間になる。検問所は、もはや通行証の目視だけ。被災地の警察は事態の厳しさを認識してます。

途中、日立と北茨城の中間地点くらいでNHKのラジオから、聞き慣れた「ピロンピロン」の地震警報音。おおっ! と思って速度落として様子を見ると、変わりなし。12年落ちのトラックだと震源地のほぼ真上で震度5強を喰らっても気づかない! ピロンピロンの時はすでに激しく揺れていたハズ。

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ほとんど走っているクルマ無しの常磐道規制区間

無事いわき市に到着したら、全く人が居ない! 映画に出てくるシーンのよう。20時前なのに駅前のバスロータリーはバス皆無。というかクルマも無し。到着したら”貴重なモノ”を運ぶ場所を電話で聞くことになっていたのだけれど、折からの地震で全く繋がらない。人の居ないビル街を迷っていたらカングーが。

青年会議所の場所を聞こうとするが、窓を開けない。客観的に考えてみると、普通ならナニが起きてもおかしくない状況。というか、考えようによっちゃ犯罪起きてないのは信じられないこと(もしかしたらコソ泥は横行してるかも)。カングーの人も用心したんだろう。東京から物資を運んできたことを告げると、丁寧に教えてくれました。

考えてみれば”貴重なモノ”を大量に持っている。そんなことないと解っていても、ちょっと怪しい感じのクルマが通りがかると(実際、数少ない走っているクルマは物色しているように感じる)身の危険を感じます。長野さんと二人で良かった。全く電話繋がらないため、駅前の交番に。

すると警察とは思えないくらい、心のこもった対応。本当は悪い人達じゃないのね、と実感す。こうして無事いわき市の青年会議所に到着。明日から数日間は心おきなく物資を配れると思う。今後もこういった任務を遂行したいけれど、逆にドンドン規制が厳しくなっていく。どうしたらいいだろうか? 

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詳しくは明日にしたいが、今後茨城県以北は放射能の被害で農産物や水産品を中心に壊滅的なダメージを受けると思う。以下、福島市の方から20日の朝に頂いたメールを紹介させていただきます。

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この度は本当にありがとうございました。どうお礼を言えばよいのか、言葉が見つかりません。今すぐは叶いませんが、いつか必ずお礼をさせていただきたいと思います。いわきの地で窓口となった、Aと夜に話をする事が出来たのですが、途中から向こう側が泣いていて上手く話せませんでした。

福島市内も、今週中には不足している物資も手に入ってくると思われます。そうなれば、あとは沿岸部 浜通りから避難されてきた方がいる避難所にどれだけ必要なものを的確にお渡し出来るか、その一点だと思います。

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2011年3月19日 (土)

逃げるべきか?(3月18日)

昨日あたりから「東京から逃げた方がいいだろうか?」と聞かれることが多くなった。もちろん答えは「とりあえず問題ないと思う」。政府があまりに情報を隠すため、みんな疑心暗鬼になっている。外国人の日本脱出も情報を海外から得ているためで、その海外だって判断できる情報なんか持っていない。

原発で何らかの爆発が発生し、放射性物質が飛び散らからなければ、すでに避難地域となっている20km圏内でも危険な数値ではない。ちなみに現在出ている平時より大きな数値は、これまでの爆発で飛んできた放射性物質だと考えられる。雨が降って流れるまで高めの値になるだろう。

爆発があった場合、風の方向で飛散地域は決まる。到着する時間は風速で決まる。風速5mなら、1時間に18kmの速度で拡散するということ。その間に薄まるため、100kmも離れれば濃度も下がる。100km圏内であっても飛来している時間帯だけ屋内に避難すればいい。いずれにしろ情報が重要。

民法はACの同じ広告を繰り返すなら、その時に風向きの情報を流せばいい。ACも同じCFを流してばかりいないで、そのくらいの社会貢献をすべきだ。今や繰り返し広告は社会のストレスになりつつあることくらい認識出来るだろう。いずれにしろ早急に逃げる必要など無い。

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2011年3月18日 (金)

遅い(3月17日)

ムスメが海外の反応を絶えず教えてくれるのだけれど、原発に対する意見は猛烈に厳しい。自衛隊と警視庁の放水作戦も日本のメディアは「それなりに効果あった」と自讃するも、海外では焼け石に水と言われているようだ。何かやっているように見せる政府のポーズだと思われているらしい。

夜、自衛隊のヘリから東電の職員が撮影したブレブレの動画が発表された。作戦で大切なのは状況分析である。アメリカも無人偵察機プレデターを飛ばして情報収集しているようだ。ただプレデターは上空で停止することは出来ないため、詳細な状況を伝えることは難しいと考えます。

政府に知恵モノは居ないのか? 30km離れた所からブレない画像を提供できるTV局の高性能カメラに協力してもらえばいい。現在観測されている放射線量は1kmも離れると人体に影響のないレベルだという。そこでホバリングして撮影すれば、相当精密な画像を大量に入手出来る。

物資は本日からやっと届き始めたようだけれど十分と言えない。ただ配送センターにはすでに保管しきれない量の援助物資が到着していると思われます。タンクローリーも到着したのはいいけれど、直接クルマに補給出来ないため、すぐにガソリン不足が解消するとは考えにくい。我が国の秀才は兵站という概念を持たぬ。

日産と三菱自動車に電気自動車を被災地に送ることを提案したものの、依然として検討中だという。検討しているウチにニーズは無くなってしまう。被災地で必要な物資は刻々と変わっていくからだ。中越地震の時は日産も三菱自動車も即座にクルマを提供してくれたのに。緊急時の「検討中です」ってゼロ回答です。

東電はリアルタイムで電力使用量を提供すべきだ、と書いたけれど、きっと消費者を信じられないのだろう。「リアルタイムで消費量出したらむしろまだ大丈夫だと判断して使うヤツも居て破綻する」みたいに進言するオタンコが居るからだ。日本人はバカばかりじゃない。というかバカの割合は1%にも満たない。

東京はいつもと違って暗い。今後心配なのが無法者の出現だ。きっと治安に問題出てくる。もし無法者に遭遇したら、無視しないで対応しよう。その場合、一人で対応しようとしてはいけない。必ず何人かに声を掛け、力を合わせて押さえ込んで欲しいと思う。外で大きな声が出たらすぐ飛び出す、といった対応をお願いします。

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2011年3月17日 (木)

それぞれの役割(3月16日)

午前中取材&原稿書き。昼から中野へ。うなぎ屋は営業中であります。死んだジイサンは「食べ物商売はどんな時でも正しい金額で顧客に提供するのが使命」だと言っていた。だから第二次世界大戦中も、敗戦で物資のない時も営業したという。ホントに物資無いときは川越まで買い出しに行き、コロッケを作ったそうだ。

だから可能な限りうなぎ屋を開けておくつもり。隣のスーパーに行くとお米売り切れ。ウチはいつも通りです。幸い主たるエネルギーは炭。お米炊くのもガス釜(この方が美味しいと思う)。停電しても耐えられる。それでもガラガラ。いつもの売り上げの半分くらいしかありません。いずれにしろジイサンの意志は可能な限り継ぐ。

驚いたことにスーパーはティッシュとトイレットペーパーが売り切れ。いつ入荷するか解らないと書いてある。ガソリンスタンドの行列と合わせ、オイルショックの時みたい。参考までに書いておくと、オイルショック時のトイレットペーパー切れ、原因はみんなが我先に買ったためだという。

ちなみに私の家は地震以後、何も購入していない。ガソリンも購入していない。幸いプリウスは4分の3くらいガソリン入っていたし、リーフも5分の4といったあたり。自転車で中野に行っているため、1ヶ月くらい補充不要かと。食べ物も財政破綻に備えてあるから、これまた1ヶ月くらいなら全く問題なし。

おそらく私のことを信じていただいている方も、今回の物資不足くらいじゃ微動だにしていないと思う。本当に恐れている事態は都市部でも現在の被災地に近いと考えている。キリギリスになってはイケナイ。というかキリギリスのアクティブさとアリの周到さの両方を持たなければならないと考えます。

明日からも風向きの情報をツイッターで。今までツイッターはあまり意味のないメディアだと思っていたが、今回再認識させられている。少しでも皆さんの役に立てれば嬉しい。というかこんな時に沈黙しているジャーナリストは天職じゃないと考えます。私は何か少しでも役に立つ情報はないか起きてから寝るまで捜してます。

アタマを使えば社会貢献はいくらでも出来る。停電中、歩行者用の信号機は警官が配置されないケースも少なくないようだ。家にいるなら、高齢者の安全確保のためにもボランティアで見に行っていただきたい。実際そんなシーンに遭遇し、助けてあげられた。皆さんよろしくお願いします。

それぞれ自分の仕事を頑張って欲しい。経済活動だって重要です。

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2011年3月16日 (水)

日本脱出(3月15日)

おそらく世界的に原発を見直す動きが出てくると思う。以前から指摘されていたことながら、テロリストからすればこれほど容易な攻撃目標などない。原子炉そのものは極めて強固に作っても、補機類は脆弱。そいつを証明してしまった。エネルギー政策の大きな転換点になるだろう。

外国から見るともはや終わりのように感じるのだろう。日本に駐在している外国人の多くが日本から脱出し始めている。大手芸能事務所であるオスカーのマネージャーによれば「外国人のモデルが本日の便でみんな帰国しました」。確かに私が外国で今の日本のような状況に出会ったら帰る。

非常に厳しい状況となった原発については、たくさんの情報を頂いた。やはりトラブル時の対応策は何重にもなっている。最悪に場面を迎えたとしても、核爆発したり地面を溶かしながら沈んで行くようなことはない。核燃料が線香花火の赤い玉のようになって台座の上に乗っている状態になるという。

ただし! 4号炉のトラブルは想定外だと思う。格納容器に入っている燃料棒は、オリの中に入っているライオンと同じ。4号炉の場合、燃料棒は格納容器の外にある。麻酔を打って動物病院の中に寝かしていたような状態。それが覚醒し始めてしまった。ここには幾重ものバリア無し。

その場合、放射性物質が飛散するため、風向きをチェックしながら逃げるという対応策になる。ヘタすると東京でも毎日レントゲン写真撮られるような放射能を浴びることになってしまう。最悪の事態にならないよう、関係者に頑張ってもらうしかありません。今のところ私は逃げる気なし。

政府がリアルタイムで風向きと東京都内の放射能を公表しない状況に於いては自衛しかありません。当面いくつかのパラメーターをチェックしながら、可能な限りツイッターでレポートしていきたい。自分の安全は自分で守るしかないのだ。ダメージ受けてからモンク言っても手遅れ。

夕方、仕事でラジオ日本まで行く。途中、東京が暗いのに驚く。コンビニは最低限の明かりになっているし、派手なネオンサインも消灯中。新宿なんかいつもの風景と全く違う。我が国の民度は皆さん想像している以上に高い。この国ならたいていのハードルを乗り越えられると確信しました。

計画停電の件も東電の電力消費量を常時TV画面の一部にワイプで出しておけばいい。日本人は目標を可視化したら世界一である! 停電の上限に近づいたら節約するという対応策を自主的に行うだろう。そしたら病院や鉄道に代表される「公共性の高い施設」の停電をさせないで済む。

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2011年3月15日 (火)

茶番劇(3月14日)

私たちは茶番劇を見せられているのだろうか? TVを始めとしたメディアが現地に入れている。中越地震でも感じたけれど、復興へのチカラは強い! すでに大型の車両も通行できるようになったようだ。一方、警察が管理という名目の通せんぼをしている東北道は、見てきた人によればガラガラだという。

我が国はどれだけ多くの米の備蓄を持っているのか民主党は知ってるのか? なのにTV画面の向こうで被災者の皆さんは「食べ物がない」を繰り返す。初動の遅さにあきれるばかり。血管を詰まらせているのは国です。自分たちじゃ何も出来ないのだから、少なくとも運送業者だけでもフリーパスにして欲しい。

メディアの取材ヘリが被災者を助けないということで非難する人も多いようだけれど、日本の航空法だとヘリコプターといえども気軽に着陸出来ない。そんなことやってカメラでも回していれば、即刻免許の取り消し処分の対象になってしまう。悔しいことに「ここに困った人が居ます」という一心太助のマネしかできない。

聞けば隔靴掻痒の思いだそうだ。TVを注意深く見ていれば解る通り、カメラマンはファインダーを覗いている限り無敵である。地震の揺れで争乱状態のTV局の中、カメラマンだけ無防備で動き回ってます。批判の対象となる現場取材の記者も、命掛けであることは認めてあげて欲しい。彼らはリスクを認識してます。

というかメディアが現地に入っているからこそ、現地の状況が伝わってくる。メディアの頑張り無ければ、未だに何の情報も入ってこないだろう。北朝鮮のように国営のメディアが「国は頑張ってます」という情報ばかり流したら、実態は何も見えてこない。オタンコでKYで礼儀知らずな記者は少なくないが、頑張っている人も多い。

今後の展開は読める。1週間もすると被災者の所に保管場所に困るほど大量の水や食糧が届く。そしてボランティアと役所の勢力争いになる。ボランティアの活動範囲は役人によってドンドン狭められていく。こうなると困っている人がたくさんいるのに、善意のボランティアは待機するしかない。

災害ボランティア担当になった辻元清美元国土交通副大臣の手腕に期待したい。

物資を運ぶトラックが通れそうなルート

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2011年3月14日 (月)

3日以内にM7?(3月13日)

残念なことに大きな被害となるや必ず火事場泥棒が出る。中越地震の時も多数出没した。なのに13日は覆面パトカーや駐禁を取り締まっている警官を見かけた人多数。どうなっているのか? 信じられません。民間人は助けに行けない。お願いだから困っている人の側に行って欲しいです。

最初の発表だと荒川区だけだった東京の計画停電、深夜になって突如私の家の近所も第一グループに組み込まれた。何と6時20分~10時。16時50分~20時30分の2回! 有り難いことに朝ご飯と晩ご飯の時間帯だったりして。しかも西武線も駅が停電になるため、近所の駅は運休。

まぁこんなこと困っているウチに入らない。心配は今後3日間以内にM7クラスの余震がくる可能性70%という予報。発生するとすれば千葉県東方沖で、そうなれば東京も無事じゃない。しかも千葉東方を震源とする地震が増えてきた。これでエネルギーを解放してくれることを望む。いつものようにハズレて欲しい。

東京以北に住んでいる読者の情報によれば、圧倒的な品不足に陥っている模様。東北道を始め、幹線道路に猛烈な交通規制が掛けられているという。ただあまりに厳格な規制を行っているため、ガラガラとのこと。4トントラック1台通してくれれば避難所1つの数日分の食糧を送れるのに。

交通状況

政府は警察に対し「有能な人を配し交通渋滞にならない範囲で物流させて欲しい」と指示すべき。送りたい物資はあるし道路もガラガラなのに被災地が困窮するという愚かな事態になってしまう可能性大。1000カ所の避難場所あるとして、1000台の4トントラックがあればいい。早急な対応を切望します。

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2011年3月13日 (日)

日本の精神的美しさ(3月12日)

原発についてNHKに出ていた東大の教授はウワごとのように安全だを繰り替えし、気象庁御用達の学者は三陸沖と新潟の地震について「全く関係ない。偶然」と言う。信じられないです。実際、大手メディアと気象庁を好ましく思っていない学者は、原発の問題をシビアに捕らえ、房総沖の地震を案じている。

趣味の世界である自動車の評論であれば人によって意見が割れるのもいいだろう。でも安全に影響のあるような事象であれば、両論をキッチリ公表して欲しい。グダグダになってる連中を横目に被災地で頑張る現場の人たちの働きは、役場の人間も消防関係も揃って素晴らしいです。

昨日、中野が心配だったためバイクで出かける。電車は止まっているし、クルマだと交通に負担を掛けるからだ。折しもの帰宅ラッシュとあって、夕方から中野駅大混雑。トボけたことにJRときたら早々と「今日は運休」だって。夜になって私鉄や地下鉄は徐行運転ながら動き出すも、JRだけリタイアを決め込む。

枝野官房長官は「徒歩での帰宅は危険なので会社に戻って欲しい」。しかし! 日本人の素晴らしさを実感しました。大混雑の中野駅ながら、原因が原因だけに全く混乱せず、いつ来るか解らないバスを待つため整然と並んでいる。早稲田通りは歩いて帰る人多数。警察の姿など皆無。それでも不安感など誰も持たず。

強い揺れに見舞われたデパートでも商品の略奪なんか無し(プロの火事場泥棒は居ると思う)。停電したコンビニの店頭で皆さん整然と商品を買っている。日本くらい多い人口を持ちながらこんな治安の良い国など世界中探してもないです。日本に居る外国人も犯罪を起こさないことを考えると、日本の良さは強い影響力を持つんだと思う。

今後の課題は「どうやって緊急事態を乗り切るか」。外国からの援助隊もたくさん来る模様。この際、得意な分野を活かして頂けるよう、真摯にお願いしたらいい。日本人は「自国で十分対応できる」と思いがちながら、視点を変えるといろんなことが見えるもの。助けてもらうと元気も出ます。

CNNが伝えるところによれば米軍の作戦名は『Operation Tomodachi』とのこと。気持ちだけでも嬉しい。

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2011年3月12日 (土)

みなさん大丈夫?(3月11日)

午前中叔母の病院に行って帰宅。中野に行くべくクルマに乗ろうとしていたらユラユラと揺れ始めた。どんどん激しくなる。家の中が心配なので入り(頑強な構造になっているので最も安心)、片っ端から倒れそうな家具を捜す。一番危なそうなキャビネットを確保。それにしても長くで大きい揺れ。飛行機で大きな乱気流に突っ込んだみたい。

コドモと中野が心配だったので電話すると、コドモは二人とも連絡取れず。中野はすぐ連絡取れ「大丈夫です」。続いて10分くらいしてムスコから電話あり「危なかったけど大丈夫。ただクルマのカギも家のカギも取りに行けず、これからどうしたらいいか考え中」。ムスメは栃木県の小山方面に行ってる。

しばらく連絡取れなかったのだけれど、試しにツイッターを見たら「帰宅できるか今日」という書き込み。ムスメとはツイッターを通しその後も連絡できました。いろんなツールを持っているとナニか役に立つということを知りました。ちなみに携帯電話やメールはついに終日繋がらず。

驚いたのは大きい津波が来たこと。TVを見ると地震直後は「最大で6m」とコメントし字幕も出ていたが、やがて「第一波観測。10cm」みたいな内容となった。これまでの津波警報は例え大津波警報であっても被害無しというケースばかり。日本の制限速度と同じくオオカミ少年だ。その上で「第一波10cm」となれば気を抜く。

結果的に大きな被害を出したと思う。飲み込まれていく町並みを見て言葉を失う。避難出来ていることを願う。少なくもクルマに乗っている人はラジオで情報を聞いていたはず。第一波の小ささで安心した人が津波に巻き込まれていたなら人災である。そもそも10cmは第一波じゃないでしょう。

原発も心配だ。原発の緊急停止時に行う炉心冷却は、私の拙い知識でも「違うロジックで何通りか」と認識してます。大型旅客機の脚の場合、正常は1)油圧。トラブル起こしたら2)電動。3)それでもダメなら風車を出して発電しモーター駆動。4)最後は人力、と4重の違うロジックを講じている。

原発の炉心冷却は旅客機以上だと聞いてます。したがって1)外部電力。これが切れたので2)ディーゼル発電にしようとしたけれど掛からなかったらしい。3)バックアップのバッテリーで冷却水を回し、その間に電源車を派遣するという方法はうまくいったように思えたが、電気を繋げなかったようだ。

これで三つ。公表されていないものの、間違いなくあと二つはあると思う。そいつが機能してくれことを願うばかりだ。

被災された方にお見舞い申し上げます。

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