欧州・ロシア

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福島第1原発:欧州委員の発言に抗議 日伊協会会長

 欧州連合(EU)のエッティンガー欧州委員(エネルギー担当)が福島第1原発について「制御不能に陥っている。今後、さらなる惨事が起き、人命が脅かされる可能性もある」と欧州議会で述べたことに英正道(はなぶさ・まさみち)元駐イタリア大使(日伊協会会長)は19日、駐日EU代表部に抗議文を送った。

 同代表部のシュバイスグート大使あてに出された抗議文は「EUが日本への全面的な連帯と支援を表明している時、エッティンガー委員の発言は極めて不穏当であり、無用な危機感をあおったことに対し日本の人々に謝罪すべきである」と述べている。

 また、英氏に共感する日本の元大使経験者らもこの抗議文のコピーをフェイスブックなどを通じて海外の友人に送っており、英氏は「共感の反応が多く来ている」と述べている。

 エッティンガー委員の発言については国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長も「この時期に『制御不能』などと言うべきではない」と苦言を呈していた。【西川恵】

毎日新聞 2011年3月20日 19時18分(最終更新 3月21日 10時30分)

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