事件【放射能漏れ】原発「冷温停止」に道 冷却装置復旧へ着手 二次被害防止に注力+(1/2ページ)(2011.3.21 09:49

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【放射能漏れ】
原発「冷温停止」に道 冷却装置復旧へ着手 二次被害防止に注力

2011.3.21 09:49 (1/2ページ)
原子炉の冷温停止までの流れ

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原子炉の冷温停止までの流れ

 東日本大震災による深刻な被害を受けた福島第1原子力発電所では2号機への電源接続が完了したのを受け、炉心や使用済み燃料貯蔵プールを冷やして安定した状態にする「冷温停止」に向けた作業が本格的に動き出した。3号機の原子炉格納容器の圧力が20日に一時上昇するなど不安定な状態が続いているが、漏電による爆発や火災など二次被害を防ぐため、着実に一歩ずつ進めていく。

 2号機では20日、東北電力の送電線からつないだケーブルで入り口の配電盤まで電気を流し、きちんと送電できることが確認できた。ここから施設や設備ごとに電気を流すため、配線や機器の点検を入念に進めた。漏電や火花で「充満している水素が爆発しかねない」(東電)ためだ。さらに回路がショートして機器が損傷する恐れもある。

 最初に復旧を目指すのは、建屋内の照明だ。窓もなく密閉された建屋は、原子炉をコントロールする中央制御室も真っ暗な状態にある。放射線量の上昇で常駐できない状態になっており、定期的に数値を確認する際も、懐中電灯による困難な作業を強いられてきた。照明が復旧すれば作業効率は格段に向上する。

 次のステップが、制御室の計測機器類の復旧だ。これまで必要最低限のデータを得るためにバッテリーで一部の計器を動かしていたが、「電圧が不安定で狂っている可能性があった」(東電)。復旧すれば、正確なデータを得られ、より早く具体的な対策がとれるようになる。

 最も重要なステップが、圧力容器内や使用済み燃料貯蔵プールの水を循環させる冷却システムの復旧だ。循環させるためのモーターやポンプは微弱な電気を流し正常に動くか点検する。故障があれば、修理や交換を行い、すでに交換用のポンプも一部用意している。

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