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【3月20日】放射性物質汚染に対する農産物の安全検査について(技術支援課・食品安全課・衛生食品課)

 県では国の支援協力を受けて、東京電力福島第一原子力発電所から漏れた放射性物質による県内農産物の安全確認検査を行いました。3月19日に現地ほ場から農作物を採取し、本日分析を行ったところ、ほうれんそう、カキナで暫定規制値を超える結果が判明しました。
 県では消費者の安全性を考慮し、本日、県内のほうれんそう、カキナの出荷について自粛を要請しました。

1 調査地域

    前橋市(2)、伊勢崎市(2)、高崎市(1)、太田市(1)、明和町(1)、板倉町(1)
     計 6市町 8カ所

2 調査対象作物

    冬春野菜(ほうれんそう、ねぎ、カキナ、キャベツ、きゅうり)
    ※冬春野菜:冬から春にかけて生産・出荷される野菜。本県では中部から東部地域にかけて栽培が盛ん

3 採取日

    平成23年3月19日

4 分析及び結果判明日

    平成23年3月20日

5 検査結果の概要

    ほうれんそうでは1キログラム当たり放射性ヨウ素が2,630ベクレル、2,080ベクレ ル(暫定規制値2,000ベクレル)、カキナでは放射性セシウムが555ベクレル(暫定規 制値500ベクレル)でした。ねぎ、キャベツ、きゅうりは暫定規制値以下でした。

  詳細は、下の表のとおりです。

6 分析機関

    独立行政法人 農業環境技術研究所

7  健康への影響

 厚生労働省が策定した暫定規制値は、国際放射線防護委員会(ICRP)が勧告した放射線防護のための基準をもとに、定められたものです。そのため、それを上回る食品を一過性に食した場合であっても、直ちに健康に影響を与えるものではないとされています。

 ○放射性ヨウ素

    2,630Bq/kgのヨウ素が検出されたほうれん草を20g食べた時の人体への影響は、2,630 Bq/kg × 20/1000 × 2.2 × 10-5 = 0.0015 mSv    になります。
    0.0015mSvの人体への影響は、胃のエックス線集団検診を1回受診した場合の人体への影響(約0.6mSv)の約400分の1です。

  ○放射性セシウム

    555Bq/kgのセシウムが検出されたカキナを20g食べた時の人体への影響は、555 Bq/kg × 20/1000 × 1.3 × 10-5 = 0.00014 mSv    になります。
  0.00014mSvの人体への影響は、胃のエックス線集団検診を1回受診した場合の人体への影響(約0.6mSv)の約4350分の1です。

 ※ 国民健康栄養調査(平成20年)によると、ほうれん草の1日あたりの摂取量は18.2gである。

サンプリング調査結果

分析機関:(独)農業環境技術研究所    分析日:3月20日  採取日:3月19日

市町村 品目 放射性物質の濃度(Bq/kg)
放射性セシウム 放射性ヨウ素
伊勢崎市  ホウレンソウ
(露地野菜)  
310          2,630          
伊勢崎市  ホウレンソウ
(露地野菜) 
268      2,080      
前橋市 キャベツ
(露地野菜) 
2.90 1.8以下
前橋市 ネギ
(露地野菜) 
11.15 40.0
高崎市  カキナ
(露地野菜) 
555        1,910     
太田市 ネギ
(露地野菜) 
11.18 81.1
明和町 キュウリ
(施設野菜) 
3.03 19.2
板倉町  キュウリ
(施設野菜) 
7.13 57.5

 ※ 暫定規制値:放射性セシウム    500Bq/kg
            放射性ヨウ素     2,000Bq/kg
         
 注:太字は、暫定規制値を超えたもの。

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