ツンデレとは何なのか? 01 
ツンデレとは何なのか?』 byスミマサノリ

迷い猫オーバーラン!
©松智洋・ぺこ/集英社・迷い猫同好会

今年の春はいつまでも寒い日が続いたので、鍋焼きうどんがおいしかった。
まあ、鍋焼きうどんがおいしいのは良いとして、うどんが出来上がった時に、僕の前に「ドーンッ」と勢い良く器を置かれた。
春に鍋焼きうどんを頼んだのがいけなかったのか。
鍋焼きうどんは器が鉄製で重たいから、置く時に思わず「ドーンッ」となってしまったのか。色々考えながらうどんをすすった。

うどんをすすりながら、もしかしたらここはツンデレ蕎麦屋なのかもしれない、と考えた。
客がうどんを食べ終わるまではツンツンしてて、終わった瞬間にデレッとしてくるんじゃないか。
ちょっとした期待を抱きつつ、うどんを食べ終えて会計を済ませた。
結局、そのおばちゃんは最後までツンツンしていたので、そこはツンデレ蕎麦屋でも何でもなかった。
ただ、普通に無愛想なお蕎麦屋さんだったのだ。
あー、モヤモヤする。
そして思った。
ツンデレって実際はどんな感じなんだろう?

アニマックスで4月19日から始まったアニメ「迷い猫オーバーラン!」には、ツンデレ美少女が登場する。
今までツンデレとは無縁な生活を送ってきた40才としては、とても興味深い。
ツンデレとは一体何なのか?
体験してみることにした。

【「迷い猫オーバーラン!」アニマックスで放送中!】

「いざ、秋葉原へ」

東京でツンデレを体験出来る場所といえばどこだろう?
まっさきに浮かんだのが秋葉原だ。
駅前では沢山のメイドさんたちがビラを配っていたりして、街中に「萌え」が溢れている。
「萌え」の聖地と言っても過言ではない。
もちろん「迷い猫オーバーラン!」のグッズも売っていた。

「迷い猫オーバーパン」。

ダジャレである。
手に取って中身を確かめる勇気がなかったので、中に何が入っているのかは分からない。
カンパンだろうか?
だとしたらこれは非常食だ。
非常の際にこういう缶詰で命をつなぐというのもオツなものである。

オーバーパンの他にも、興味深い萌えグッズが色々あった。

秋田のお米「萌えみのり」、メイドさんがパッケージに印刷された「おつカレーさま」というレトルトカレー、そして「ツンデレロシアンクッキー」など。
毎日の食事を「萌え」関連だけでまかなえるくらい多岐に渡っている。
秋葉原恐るべし、である。と、寄り道はここまでにして、いよいよ、ツンデレを体験出来るお店へ向かう。
事前に調べた情報では、いつでもツンデレを体験出来るお店はそう多くない。
メイド喫茶だったらどこでもツンデレをやっている訳ではないのだ。
そんな中、毎日ツンデレをやっているお店を見つけた。
秋葉原に2店舗を構える「NAGOMI」さんだ。
テレビや雑誌にも度々登場する、有名なお店である。

«ツンデレを体験出来る[妹系CafeBarNAGOMI]»



エレベーターでビルの2階にあがり店内に入る。とりあえず席に通されて、女性スタッフがやってくるのを待つ。

«ツンデレの人がやって来た»



メニューを抱えて、かわいらしい女性がやって来る(ここでは「妹」という設定なので、以下「妹」と表記する)。
この妹がツンデレなのか?

しかし、普通にメニューを手渡される。

«ここまでは普通»



メニューの中に、ツンデレの文字を発見。
「ツンデレ お一人様1時間500円」。
1時間たったの500円でツンデレを体験出来るらしい。
しかし、ツンデレを体験するには条件がある。
カップル、男女グループでないといけないのだ。
今回は取材ということで、特別に僕1人に対してツンデレをやっていただけることになった。

«ツンデレ1人500円»



「じゃあ、あの、ツンデレで」

と妹にお願いすると、突然妹の表情が変わった。

«ツンデレのスイッチオン»



腕を組んで、こっちを睨んでいる。
ツンデレのスイッチが入ったのだ。

妹「何しに来たの?」

ぶっきらぼうにそう言い放つと、プイッと背を向けて行ってしまった。

ああ、いきなりツンツンしてる!

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