「カラー入ります」
カラー剤は、ゆかりさんがにんじんをイメージして調合してくれた。
≪カラー剤≫
これを髪に塗ると、オレンジ色になるらしい。液体を見ただけでは、仕上がりが想像出来ないが、ゆかりさんには分かるのだろう。
≪カラー剤を塗る≫
カラー剤を塗る段階になって、鏡の前のにんじんを3本に増やしておいたのだが、こうして見ると何かの儀式のようである。
全体にカラー剤が行き渡ったら、ここで再びしばらく待つ。
≪しばらく待つ≫
カラー剤を塗ったら、髪が黒くなった。
これで本当にオレンジ色になるのだろうか?
さっきまではオレンジになる事に不安を覚えていたが、今度はちゃんとオレンジ色になるかどうか、心配になってきた。
僕は責任感が強いタイプなのだ。
≪色を確認するゆかりさん≫
ブリーチ剤の時よりも長い時間放置されている。
お店に来てから、かれこれ3時間ほどが経過して、さすがにお尻が痛い。
≪仮眠≫
仮眠から覚めると、ゆかりさんから「流しましょう」と声がかかった。
カラー剤を洗い流すのだ。
いよいよ、赤毛のアンヘアーが完成する。
果たして僕の髪は赤毛のアンになったのか?
≪カラー剤を洗い流す≫
髪を洗い流し、鏡に映った自分の髪を見た。
すると、さっきまで黒かった髪が、ちゃんとにんじんになっている。
凄い、にんじんだ。
≪にんじん色になりました≫
さすがはゆかりさんである。しっかりと仕事をこなしてくれた。
僕の髪はしっかりと「赤毛のアン」の色になった。
アンはこの髪をギルバートから「にんじん、にんじん」とからかわれたのだ。そりゃあ、石版で叩きたくもなるだろう。と同情する一方で、この色を見たら「にんじん、にんじん」って言いたくもなるわな、というギルバート側の気持ちも少し分かるようになってしまった。それくらい、オレンジ色の髪にはインパクトがあると思う。
そして、僕はこのインパクトのある髪をどうしたらいいのだろう?
美容院を出てから軽く途方に暮れた。
≪バー、にんじん(本文とは関係ありません)≫
取材協力:ブラックヘア専門店「ナートゥ」
渋谷区円山町2-21-1F、電話:03-3461-7883
(by 住正徳)