美容院で赤毛のアンにしてくださいと頼んでみる02 
美容院で赤毛のアンにしてくださいと頼んでみる by 住正徳

「まずはブリーチから」

準備が出来たので、席に通された。僕の隣りでは若い女性が簾みたいな髪になっている。ブレイズというヘアスタイルらしい。そっちがブレイズならこっちはニンジンだ。と勝手にライバル意識を持つ。

≪ニンジンになる≫

ゆかりさんのために、鏡の前ににんじんを置いておいた。 この色を目指してがんばってもらおう。


≪見本のにんじんを前に置いて≫

ゆかりさんが最初に持って来たのはブリーチ剤だ。ブリーチ剤で黒色を抜いてから、色を乗せていくのである。通常、奇麗に色を乗せるためにはハイブリーチという強力なブリーチ剤を使用するらしいのだが、目指す色がオレンジなので弱めのブリーチ剤でも充分だという。


≪ブリーチ剤≫

「ヒリヒリしてきたら言ってくださいね」

とゆかりさん。

そう、ブリーチ剤はしみるのだ。しかし、赤毛のアンになるためには、ヒリヒリも我慢しなければならない。赤毛になるのも大変である。


≪髪全体にブリーチ剤を塗る≫

ブリーチ剤が全体に行き渡ったら、ラップをかけてしばらく待つ。
待っている間、退屈なので持ってきたにんじんを頭にあてがって、完成の色をイメージしてみた。


≪完成をイメージ≫


改めて見ると、にんじんの色は結構ポップである。こんな髪の色をした人なんて見た事がない。やっぱりやめようか?

しかし、みるみるうちに僕の髪は金髪になっていく。

≪デーブスペクターさんに近い≫


≪この色≫


そして20分ほど経過すると、すっかり金髪になった。

天然パーマのうねりも手伝って、全体的にデーブ・スペクターさんのようになっている。この段階でやめたら、デーブさんを目指したことになってしまう。

もう後戻りは出来ない。
予定通り、アンの赤毛にしてもらおう。

ブリーチ剤を洗い流してもらい、いよいよカラーリングに入る。

≪ブリーチ剤を洗い流す≫


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