長野県北部を震源とし、十日町市と津南町で震度6弱を観測した12日未明の地震から19日で1週間がたった。地震発生直後、24カ所にあった避難所のうち、津南町では閉鎖され、現在、十日町市内の7カ所に縮小されたが、一部地域では断水が続き、住民は不便な生活を強いられている。住宅再建が重くのしかかるほか、農林業施設の被害は雪解けを待たなければ明らかにならないため、住民の不安は募るばかりだ。
この地震で被害を受けた十日町市、津南町、上越市には災害救助法が適用された。人的被害は、重傷者が1人、軽傷者が31人。
十日町市では住宅3棟が全壊した。応急危険度判定調査によると、ほかにも立ち入りが危険な「赤紙」を張られた住宅が45棟、要注意の「黄紙」が97棟あった。
市は農林業施設の被害について、概算で中越地震(04年)の約3割に相当する約30億円と見込んでいる。
一方、巨大落石で通行止めになった津南町結東の国道405号は19日午後5時ごろ、4日ぶりに開通した。【神田順二】
毎日新聞 2011年3月20日 地方版