私が住んでいる地方も、残念ながら被災地の仲間入りをしている。停電だけでなく、断水もかなりの期間続き、一時は都市ガスの供給も止まり、1000人近い人が避難した。常磐線は遮断され、地震発生時に都内にいたため、大変な思いをして戻ったのだが、家の中は想像以上であった。
タンスは倒れ、ガラスは割れ、散乱した本の上に、押し入れの中のものがあふれ出し、足の踏み場もない状態。それでも書庫よりはましで、書庫の方は扉も開けられない有様となっていた。震度4くらいなら、びくともしない書庫であっても、さすがに震度6ではどうしようもない。何から手をつけていいかも分からない心持ちから出発したのだが、本格的被災地と異なり、火災も倒壊も起こっておらず、津波に飲み込まれたわけでもなかったし、幸いパソコンも無事であった。なににもまして、帰路ひたすら願った母は無事であった。…