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単1電池がアキバからも消える

 東日本大震災による電力不足のため、東京電力が戦後初めて実施している計画停電は15日、2日目を迎えた。この日は8都県の一部地域の約500万世帯が対象で、各地域で3時間程度停電した。停電に備え、懐中電灯などに使用する単1と単2の電池の需要が急上昇。日本最大の電気街、東京・秋葉原でも単1と単2の電池が完全に消えた。

 オタクの聖地、秋葉原でも異変が起きていた。量販店の店先では、「単1、単2の電池、懐中電灯はありません」という掲示が並んだ。東日本大震災が金曜日の11日に発生。その週末には、どの店でも単1と単2の乾電池が飛ぶように売れたという。災害への備えに加え、前日14日からは東京電力の計画停電もスタート。懐中電灯やランタンなどの照明器具に使う単1と単2電池の需要は、一気に高まった。ゲームソフト店など、乾電池の取り扱いがない店にも、電池を探す人々が訪れているという。

 ある量販店の店員は「いつもは単1も単2も100個以上はあります。でも先週末でなくなりました。今朝も20個ぐらい仕入れがあったんですけど、開店直後になくなりました」と明かした。次の仕入れの予定は決まっていないという。別の量販店の店員は「全国的に単1と単2は品薄です」と話し、店頭で傷薬やばんそうこう、マスクなどの防災対策用品の販売を始めた。電器店の店頭に並んでいる大型テレビの多くが、節電のために消されるなど、秋葉原の街は自粛ムードに包まれていた。

 東京・有楽町周辺の大手家電量販店や雑貨店でも、防災関連グッズの需要は急上昇。売り切れる店が続出した。乾電池などが完売であることを知らせる大きな張り紙が、店頭に出されていたが、それでも売り場には買い物客が途切れることはなかった。

 次回の入荷予定を尋ねるも、販売員に「被災地優先なので入荷は分かりません」と言われると、納得して帰っていった。ほかにも携帯用バッテリー、ポータブルテレビ、携帯ラジオ、カセットこんろとボンベ、懐中電灯なども売り切れ。テレビの落下を防ぐ耐震グッズも完売だった。自転車も通勤の足として人気で、すぐには手に入らないという。【柴田寛人、今西孝江】

 [2011年3月16日7時25分 紙面から]

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東日本大震災

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