ピーター(トビー・マグワイア)は幼い頃に両親を亡くし、心優しい伯父のベン(クリフ・ロバートソン)と伯母のメイ(ローズマリー・ハリス)との3人暮らし。少々ドンくさく学校でも目立つ存在ではないピーターは、幼い頃から恋心を抱いている隣人のMJことメリー・ジェーン(キルスティン・ダンスト)にも思いを伝えられずにいる。友達と呼べるのは、同級生のハリー(ジェームズ・フランコ)と趣味のカメラだけだ。
ある日、ピーターたちは学校の課外授業で、遺伝子組み換えで作りだされたスーパースパイダーを見学。そこで、ピーターは水槽から脱出したクモに手を噛まれてしまった! 翌朝。ピーターの身体に異変が起こる。運動とは縁のなかった肉体がいつの間にかマッチョに変身、視力も格段にアップしていたのだ。
同じ頃。軍事企業・オズコープ社を経営するハリーの父親・ノーマン(ウィレム・デフォー)は、自らの身体を実験台に、開発中の新薬の最終テストに挑んでいた。実験が思うように進まず、国が援助を打ち切ろうとしていることを受けての決断だったが、新薬には肉体的な潜在能力を引き出すと同時に、凶暴性を高めるという副作用があった。ためらうことなく、新薬を注射するノーマンだが…!
新しい身体に生まれ変わったピーターは、MJの気を引くために賭けレスリングで賞金を稼ぐことに。彼の様子がおかしいことに気付いたベン伯父さんはピーターを諭そうとするが、反発したピーターは彼に酷い言葉を投げつけてしまう。そして、「スパイダーマン」という名前で出場した賭けレスリングで、見事優勝。しかしプロモーターは賞金の支払いを拒否し、腹を立てたピーターは事務所に侵入した強盗を見逃してしまう。その直後。事務所を出たピーターが目にしたのは、強盗に撃たれたベン伯父さんの姿。怒りにまかせて強盗を追い詰めるピーターだったが、愛するベンを救うためにパワーを使えなかった自分を心から後悔することに。
高校卒業後、大学に進学したピーターとハリーはNYで共同生活をすることに。ピーターはスパイダースーツで正体を隠し、様々な悪からNYの住民を守る"スパイダーマン"として活動するようになっていた。学業とヒーロー業でピーターが多忙を極める中、女優を目指してNYに住むようになったMJとハリーは恋仲になっていた。
一方、なんとか業績を持ち直したオズコープ社を"辞任"させられることになったノーマンは、怒り心頭。そんな中開催されたパーティに、オズコープ社が開発したグライダーに乗った怪人"グリーン・ゴブリン"が現れる。カメラマンとしてパーティを取材中だったピーターは、スパイダーマンに変身。会場に居合わせたMJを助け出し、グリーン・ゴブリンを撃退する。
自分の部屋で目を覚ましたノーマンは、自らの記憶に残る違和感をぬぐえずにいた。邪悪な精神を持ち暴走するグリーン・ゴブリンは、新薬の影響でノーマンの中に現れた別人格だったのだ。世界征服を目論む彼は、スパイダーマンと手を組むようノーマンをけしかける。ピーターは自らの正義を貫こうとするが、スパイダーマンの正体がピーターであることがノーマンにばれてしまった!
ピーターの愛する者を次々と攻撃してくるノーマンことグリーン・ゴブリン。追い詰められたピーター=スパイダーマンは、渾身の力を振り絞って立ち向かうが…! 彼は大切な者の命を、そして正義のために戦うという自らの信念を守ることができるのか!?