翡翠の海
OPのサンゾロ中心小説を書いています。苦手な方はご遠慮下さい。
獣と海賊14
「ひとまず私とウソップが下働きとして館に潜入するわ。決行の日に館の人たちを逃がす役目は私達に任せて!ついでにお宝もちょろまかしてくるから!」
ナミが目をベリーにしながら言う。
「陽動役はおれとチョッパーで行く。館の正面辺りでウソップ特製の小型爆弾を被害が大きくならねぇ程度に爆破させて海軍が混乱した所で外にいる奴らは叩きのめしていくから館内部の敵は任せたぞルフィ。」
サンジがタバコに火をつけながらルフィに言った。
「じゃあ館に突入するのはおれとゾロ、ロビンの3人だな!決行はいつだ?」
「私達が潜入してから怪しまれなくなるまで1週間は必要ね・・・。ゾロの怪我の回復も待たなきゃいけないし。決行は1週間後の夜でどう?ゾロ。」
「ああ、それでいい。潜入して気づかれるようなヘマはするなよ?」
「大丈夫だって!嘘にかけちゃあこのウソップ様の右に出る者はいねぇよ!!」
こうして決行を1週間後に控え、ナミとウソップは館に潜入し、他のメンバーはなるべく外出を避け目立たないように過ごした。そして遂に決行の日が訪れた。
「じゃあおれ達は先に行く。2回目の爆発音を合図に裏口から入れよ。」
「ああ、分かってる。」
「頼むぞサンジ、チョッパー!!」
「気をつけてね。」
「うん!おれ、頑張るぞっ!!」
サンジとチョッパーは隠れていた茂みから飛び出し一気に正門の前へと躍り出た。それと共に館の正面から慌ただしい物音がたち始める。
ドォォォン
1回目の爆発音が響き渡る。
「もうそろそろね・・・。2人共準備はいい?」
「応。」
「もちろんだ!!」
ドォォォォン
2回目の爆発音。
「行くぞ!!」
ルフィの声を合図に3人は裏口から屋敷へ侵入した。サンジ達が正門前で暴れてくれているお陰で屋敷にはそれほど多くの兵はいなかったが、それでも何人かは残っておりルフィとロビン、人型の姿のままのゾロが伸びる拳や咲き誇る手、3本の刀で沈めていく。1週間を共に過ごしたおかげで知ることになった尋常ではない方向音痴のゾロと、それに肩を並べる船長2人をロビンが誘導しながらどんどん屋敷を進んでいく。順調に歩を進めていた3人だったが、しかしロビンには1つの不安要素があった。
(ラグル伯爵がいると思われる館主の部屋・・・。その部屋までの廊下にしては長く広すぎるスペースの意味は・・・。)
心に残るしこりを持て余したまま、ついにその廊下に続くドアの前まで来てしまった。目前の仇の所に早く辿り着こうとゾロが扉を開け、瞬時に体を強張らせた。
「どうしたゾロ?・・・!!」
「これは・・・。」
ロビンの嫌な予感は当たってしまった。館主の部屋へと続く廊下には、両側に獣人達のはく製が一列になって並んでいた。その事にゾロの後から廊下を覗きこんだ2人が気づいた時、ゾロの3つのピアスが全て弾け飛んだ。
「・・・おい、この先に伯爵はいるんだな?」
獣人の姿に変化したゾロが地を這う声で尋ねる。
「え、ええ。」
その怒りの空気に触れ、ロビンは少なからず動揺していた。1週間生活を共にしていたが、ゾロがここまで感情を露わにした事は無かった。
「・・・分かった。お前らはここまででいい。ここに来るまでにのした奴らを外に放り出しておいてくれ。ここからはおれの闘いだ。」
「・・・ゾロ。」
「何だ?」
「・・・・・・いや、何でもない。外で待ってるぞ。」
そう言うとルフィは弾け飛んだゾロの3つのピアスを拾い上げてロビンを連れ来た道を戻って行った。
「・・・『待ってる』・・か・・・。」
1人になってからポツリと呟かれたゾロの声は2人の耳に届く事は無かった。
ナミが目をベリーにしながら言う。
「陽動役はおれとチョッパーで行く。館の正面辺りでウソップ特製の小型爆弾を被害が大きくならねぇ程度に爆破させて海軍が混乱した所で外にいる奴らは叩きのめしていくから館内部の敵は任せたぞルフィ。」
サンジがタバコに火をつけながらルフィに言った。
「じゃあ館に突入するのはおれとゾロ、ロビンの3人だな!決行はいつだ?」
「私達が潜入してから怪しまれなくなるまで1週間は必要ね・・・。ゾロの怪我の回復も待たなきゃいけないし。決行は1週間後の夜でどう?ゾロ。」
「ああ、それでいい。潜入して気づかれるようなヘマはするなよ?」
「大丈夫だって!嘘にかけちゃあこのウソップ様の右に出る者はいねぇよ!!」
こうして決行を1週間後に控え、ナミとウソップは館に潜入し、他のメンバーはなるべく外出を避け目立たないように過ごした。そして遂に決行の日が訪れた。
「じゃあおれ達は先に行く。2回目の爆発音を合図に裏口から入れよ。」
「ああ、分かってる。」
「頼むぞサンジ、チョッパー!!」
「気をつけてね。」
「うん!おれ、頑張るぞっ!!」
サンジとチョッパーは隠れていた茂みから飛び出し一気に正門の前へと躍り出た。それと共に館の正面から慌ただしい物音がたち始める。
ドォォォン
1回目の爆発音が響き渡る。
「もうそろそろね・・・。2人共準備はいい?」
「応。」
「もちろんだ!!」
ドォォォォン
2回目の爆発音。
「行くぞ!!」
ルフィの声を合図に3人は裏口から屋敷へ侵入した。サンジ達が正門前で暴れてくれているお陰で屋敷にはそれほど多くの兵はいなかったが、それでも何人かは残っておりルフィとロビン、人型の姿のままのゾロが伸びる拳や咲き誇る手、3本の刀で沈めていく。1週間を共に過ごしたおかげで知ることになった尋常ではない方向音痴のゾロと、それに肩を並べる船長2人をロビンが誘導しながらどんどん屋敷を進んでいく。順調に歩を進めていた3人だったが、しかしロビンには1つの不安要素があった。
(ラグル伯爵がいると思われる館主の部屋・・・。その部屋までの廊下にしては長く広すぎるスペースの意味は・・・。)
心に残るしこりを持て余したまま、ついにその廊下に続くドアの前まで来てしまった。目前の仇の所に早く辿り着こうとゾロが扉を開け、瞬時に体を強張らせた。
「どうしたゾロ?・・・!!」
「これは・・・。」
ロビンの嫌な予感は当たってしまった。館主の部屋へと続く廊下には、両側に獣人達のはく製が一列になって並んでいた。その事にゾロの後から廊下を覗きこんだ2人が気づいた時、ゾロの3つのピアスが全て弾け飛んだ。
「・・・おい、この先に伯爵はいるんだな?」
獣人の姿に変化したゾロが地を這う声で尋ねる。
「え、ええ。」
その怒りの空気に触れ、ロビンは少なからず動揺していた。1週間生活を共にしていたが、ゾロがここまで感情を露わにした事は無かった。
「・・・分かった。お前らはここまででいい。ここに来るまでにのした奴らを外に放り出しておいてくれ。ここからはおれの闘いだ。」
「・・・ゾロ。」
「何だ?」
「・・・・・・いや、何でもない。外で待ってるぞ。」
そう言うとルフィは弾け飛んだゾロの3つのピアスを拾い上げてロビンを連れ来た道を戻って行った。
「・・・『待ってる』・・か・・・。」
1人になってからポツリと呟かれたゾロの声は2人の耳に届く事は無かった。