民間人校長として問題山積の母校にやってきた成瀬誠一郎（江口洋介）が、毎回子どもや教師らと熱くぶつかり合いながら、事なかれ主義がまん延した小学校に風穴を開けてい＜ドラマチック・サンデー＞『スクール！！』。ドラマは中盤に差しかかり、いじめや給食費を払えない家庭の子ども、登校拒否になった教師など、さまざまな問題に真摯に向き合う成瀬校長の姿に、子どもたちや周囲の教師、親たちの気持ちにも少しずつ変化が見られてきた。

　このドラマの中で、優等生タイプの4年生担任、本木友一先生役を演じているのが、三浦翔平。本木先生は成瀬とは正反対とも言えるクールな性格で何事もそつなくこなすタイプ。三浦自身は熱いタイプと言うだけに、これまで演じてきた手ごたえは、「ちょっと、不完全燃焼気味ですね（笑）。成瀬校長くらい熱い役だったら、毎回完全燃焼できるのかな、と思いますけど。本木は、成瀬とは真逆なタイプなので」と、熱いキャラを封印しているようだ。今回初めての教師役を演じていることについては、「今までは生徒役が多かったので、新境地で楽しんでいます。年上の役者さんも多いので勉強にもなりますね。吸収できることは、吸収できればいいですけど。ベテランの方は、アドリブが多いんです。特に脇谷副校長（塩見三省）が（笑）」と語る。本木はキャラクターがクールなため、今のところアドリブには挑戦していないという。

　三浦自身の小学校時代について聞くと、「僕の時代は、新宮小学校みたいに冷たくはなかったです。“さん”づけで呼ばなきゃいけないなんて決まりもなかったので、変な感じですよね。僕は普通に“三浦くん”って呼ばれていましたし、友だち同士は呼び捨てやあだ名で呼びあっていました」と、今の小学校に違和感を感じているようだ。また、役者になっていなかったら先生になりたい、と思っていた時期もあったというだけに、今回教師役の話が来た時はうれしかったそうだが、まだ実際に教壇に立つ場面はないため、「教えるシーンがあったらいいんですけど」とこぼす。

　共演の江口洋介については、「すごい自分のプランを持っている人ですね。気に入らなかったら、もう一回やりたい。違うと思ったら、そのたびごとに監督と話する。すごい長セリフがあっても本番のときには、スラスラやってのけてしまうし、かんだりすることもない。さすがだなって思います」。

　後半に向けて、ドライでクールな本木先生も成瀬校長に影響を受け変化していくのか…？　本当は熱い三浦翔平演じる今後の本木先生をはじめ、周囲の先生の微妙な変化にも注目していただきたい。