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東日本大震災:石原知事「津波は天罰」

石原慎太郎都知事=東京都庁で2011年3月14日午後6時37分、梅田麻衣子撮影
石原慎太郎都知事=東京都庁で2011年3月14日午後6時37分、梅田麻衣子撮影

 東京都の石原慎太郎知事は14日、東日本大震災に関連し「我欲に縛られ政治もポピュリズムでやっている。それが一気に押し流されて、この津波をうまく利用してだね、我欲を一回洗い落とす必要がある。積年たまった日本人の心のあかをね。これはやっぱり天罰だと思う。被災者の方々、かわいそうですよ」と発言した。蓮舫節電啓発担当相から節電への協力要請を東京都内で受けた後、記者団に語った。多くの犠牲者が出ている災害を「天罰」と表現したことが、被災者や国民の神経を逆なでするのは確実だ。

 石原氏は「天罰」発言の前段として「去年一番ショックだったのは、おじいさんが30年前に死んだのを隠して年金詐取する、こんな国民は世界中に日本人しかいない。日本人のアイデンティティーは我欲になっちゃった」と述べていた。また「残念ながら無能な内閣ができるとこういうことが起きる。(95年の阪神大震災の際の)村山内閣もそうだった」とも語った。【青木純】

 ◇石原氏「受け止め方の問題」

 「天罰」発言について石原氏は、14日夕に都庁で行った記者会見で「『被災された方には非常に耳障りな言葉に聞こえるかも』と(前置きで)言ったんじゃないですか」などと釈明したが、実際には発言していない。

 発言の真意については「日本に対する天罰ですよ。これをどう受け止めるかという受け止め方の問題なんですよ。大きな反省の一つのよすがになるんじゃないですか」と持論を展開。「それをしなかったら犠牲者たちは浮かばれないと思いますよ」と述べ、撤回しない考えを示した。【石川隆宣】

毎日新聞 2011年3月14日 19時54分(最終更新 3月15日 0時07分)

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