福島第一原子力発電所の3号機に対して警視庁の機動隊が行った放水活動について、警視庁は「現場から戻った隊員から聞き取ったところ、44トンの水を放水し、東京電力の担当者が示した目標に届いていた」と説明し、活動の成果はあったという認識を示しました。
警視庁は、17日、福島第一原発に機動隊員11人を派遣して、「高圧放水車」を使って使用済み燃料を保管したプールに冷却のための水を注入する活動を行いました。警視庁は、17日の夜、「水は目標に届かなかった」と説明していましたが、18日夜、改めて会見を開き、「現場から戻った機動隊員から詳しく聞き取ったところ、44トンの水を10分近くかけて放水し、東京電力の担当者が示した3号機の目標の場所に届いていた」と説明しました。機動隊の「高圧放水車」は、3号機に20メートルから30メートルの距離まで近づいて放水車のタンクの水4トンと現場の水槽にあった水40トンを放水し、東京電力の担当者が同行していたということです。警視庁は、現場との通信が困難だったり無線の情報を取り違えたりして「当初、“水は目標に届かなかった”と誤った説明をしたが、放水の多くは目標に届いていて活動の成果がはあった」という認識を示しました。また、17日は「隊員の線量計のアラームが鳴り危険だったため待避した」と説明していましたが、隊員が受けた放射線は7ミリシーベルトで、危険なレベルではなかったことも明らかにしました。