Abbey Road Studios売却の行方が気になるところですが、本日はThe Beatlesのお話です(多分)。
昨年発売されたThe Beatles BoxのUSB版という物がありまして、何とUSBメモリの中に全曲のデータやドキュメンタリー映像、アルバムアート等が収録されています。
これがUSBメモリになっています。これだけでも十分オシャレですが、興味深いのはオーディオファイルに「320kbpsのMP3」と「24bit/44.1kHzのFLAC形式」の2種類が用意されている点です。
FLACは「可逆圧縮」と呼ばれる方式で、音質を劣化させずにデータ容量を抑えることができるフォーマットです。一般的なCDの音質が16bit/44.1kHzですから、CDよりも高音質なデータが入手できるわけです。
ちなみに16bitと24bitの差は「1.5倍」と勘違いしている人がいますが、それはデータサイズの話であって、音の解像度は2の8乗=256倍違います。当然買うならこっちですよそこのお兄さん。
が、FLACは再生できるプレーヤーが限られているなど、まだ若干不便なところもあったりします。残念ながらRecordでもそのままでは読み込めず、インポートするためにはWaveファイル等へ変換する必要があります。
そこで、MacとWindowsそれぞれで、このFLACファイルをWaveファイルへ変換する方法を調べてみました。幾つかの方法があるのですが、できる限り簡単な方法ということでそれぞれご紹介します。
Macの場合:XLD(X Lossless Decoder)
X Lossless Decorderというフリーウェア(寄付受付あり)があり、これを使えばアイコンにドラッグ&ドロップするだけでFLACファイルをWaveファイルへ変換できます。
なお、通常は「GUI版」という物をダウンロードすればOKです。
ダウンロード後に展開したフォルダの中の「XLD」というアイコンへ、拡張子が「.flac」になっているファイルをドラッグ&ドロップすれば、同名のWaveファイル(.wav)を出力してくれます。環境設定でMP3などの他の形式への変換にも対応できます。
開発しているのが日本人の方で、割とこまめにアップデートされているのも安心感があります。
[ X Lossless DecorderのWebサイトはこちら ]
Windowsの場合:FLACdrop
Windowsでも、ドラッグ&ドロップでFLACファイルをWaveファイルへ変換できるFLACdropというフリーウェアがあります。
こちらは少しだけ前準備が必要です。Webサイトから「FLAC v.1.2.1b bundle」と「FLACdrop」という2つをダウンロードしてきて、ZIPファイルの解凍後にFLAC Bundleの中にある「flac.exe」をもう1つのほうへコピーします。
この後、FlacDrop.exeを起動すると小さなウィンドウが表示されますので、ここへFLACファイルをドラッグ&ドロップすれば、こちらも同名のWaveファイルとして出力してくれます。
このウィンドウ上で右クリックをするとメニューが出ますので、終了する時はExitを選びます。
[ FLACdropのダウンロードはこちら ]
さっそく、変換したWaveファイルをRecordのオーディオトラックへ読み込んでみました。ちゃんと24bit/44.1kHzのデータになっているのが分かります。
そんな訳で、たまには高音質なオーディオで音楽鑑賞を楽しんでみるのも如何でしょうか。
(…あれ? 結局The Beatlesの話はほとんどしていないような)