.上様、
わたくしは
御指弾のとおり、惨めで卑屈で阿呆で最低の人間です。
『人間のクズ』・・・仰せのとおりです。
わたくし、本名を坪井 半平と申します。
『どんな教育を受けてきたんじゃ！』
と、上様の逆鱗にふれてしまいましたが、教育なんて受けてないも同然なのでございます。
小学校の高学年から虐めと暴力にさらされ、引きこもり。
そんなわたくしを、両親は『ご近所の恥さらし』となじりました。
中学校を卒業と同時に、わたくしを虐めた奴らと両親から逃げるように
私は郷里の広島を離れ、岡山に移動しました。
職もなく、しばらくは高梁川の川原で路上生活。
やっと見つけた仕事はパチンコ屋の住み込み店員。
要領が悪く機敏な動きが苦手なわたくしは、ここでも皆から虐められることになりました。
ある日、お客の前でパチンコ玉をひっくり返してしまったのですが、
床を這いつくばるように必死に玉を拾いました。
そんなわたくしの顔面に、先輩店員が革靴の底で蹴りを入れてきました。
鼻が折れたかと思うほどの痛みを感じました。
痛み以上にやり場のない怨嗟の念がこみ上げてきたのを憶えています。
こうして、小学生のときから徐々に、わたくしは世の中を憎むようになっていきました。
・・・・またいつか、続きを書かせていただきます。
今日はなにとぞ、ここまででお許しください。
どうか 平にお願いします。 | 
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池
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