2011年3月18日22時11分
東京電力福島第一原発で17日から始まった電源の復旧作業は、約320人の社員が夜通しで続けている。東北電力の送電線からケーブルを引く。19日午前には1、2号機への送電線の引き込みが終わる見込みで、3、4号機も同日中の接続を目指す。
原発を安全に停止させるには、核燃料を冷やさなければならない。大型ポンプを駆動させるには大容量の電源が必要だ。爆発などで機器が損傷して動かない場合も想定し、仮設のポンプも導入する。
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事故対応のため来日した国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は18日、記者会見し、「深刻な事故。(各国の原子力政策に)影響しないと考えるのは現実的でない」との認識を示した。
経済産業省原子力安全・保安院は18日、福島第一原発の1〜3号機が国際原子力事象評価尺度で「レベル5」に相当するとの暫定評価を発表した。米スリーマイル島事故と並ぶ評価。炉心に重大な損傷があり、原発外に放射性物質が放出されていることを踏まえた。4号機は「レベル3」相当とした。