<東日本大震災>電源の燃料尽き魚類など絶望 福島の水族館
毎日新聞 3月17日(木)19時33分配信
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元気に泳ぎ回っていたセイウチ。来館者を楽しませた=福島県いわき市のアクアマリンふくしまで2009年6月、去石信一撮影 |
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水族館は県教委が管理し、海の生物や環境を学ぶ施設として00年に開館、年間100万人の入館者がある。
11日の津波で1階の電気施設が浸水して停電し、非常用電源も燃料の重油が16日なくなった。水槽への酸素供給や水温調節ができなくなり、餌を保管する冷蔵庫も使えなくなった。展示していたのは魚類約4万4000匹▽エビやクラゲなどの無脊椎(せきつい)動物約15万5000匹▽植物2万点▽両生類30匹▽爬虫(はちゅう)類23匹▽哺乳類18匹▽鳥類27羽−−などで、職員2、3人が残っているが手の施しようがなく、魚は徐々に弱って死んでいるという。
一方、トドやタイヘイヨウセイウチ、ゴマフアザラシなど海獣類計7頭、エトピリカとウミガラスの鳥類計13羽、ユーラシアカワウソ1匹は、鴨川シーワールド(千葉県)▽上野動物園(東京都)▽葛西臨海水族園(同)▽伊豆・三津(みと)シーパラダイス(静岡県)−−の4施設に16日運んだ。【長田舞子】
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最終更新:3月18日(金)20時22分