(cache) 大臣臨時会見概要 平成23年3月17日(11時27分~11時37分)

大臣臨時会見概要

平成23年3月17日(11時27分~11時37分)

 

1 発表事項

 今朝9時48分から、自衛隊ヘリ部隊により、第3号炉に計4回、冷却のための水投下を実行いたしました。この時の判断基準としては、モニタリング時の線量が、高度300フィートで、87.7mSvでした。水投下後の線量については、現在確認中です。今後の動きについては、自衛隊ヘリによる水投下後、午後、警察が放水車両1両で放水する予定になっています。その後、東京電力が、所要の措置を実施した後、自衛隊が消防車両11両を用いて放水する予定であります。また、現在、自衛隊が、東京電力の使用する米軍のポンプを現地に向かって輸送中であります。以上です。

2 質疑応答

Q:今朝、防衛省が水投下を行う判断に至った理由を教えて下さい。

A:昨日行う予定で実行に移しましたが、濃度が高いために撤退をいたしました。しかし、地上からの放水が、非常に高い濃度のために、なかなか決断ができないという状況下で、「今日は限度である」という判断をして、ただ今報告したような決心をしたところでございます。

Q:「今日は限度」というのは、何が限度なのですか。

A:3号炉の現状を、対策本部からの報告に基づいて、今朝、早い段階で行うべきであると。これは、私と菅総理が、昨日度々話し合いをする中で、そういう結論に達しました。

Q:まだ、成果というには早いかも知れませんが、今回の4回の放水の成果というのは、どういった効果があったのでしょうか。

A:特に放射能が拡散することを抑え、それからプールに水が入ることによって、使用済み燃料に対する冷却効果は期待できるのではないかと思います。しかし、我々は現地に行って確認することができませんから、対策本部から、これから出てくるデータによって、我々の決行したミッションが成功に期したということを今の段階では期待しております。

Q:午後からは、「放水車で放水する」ということなのですけれども、改めて上空から放水するという可能性はどのくらいあるのでしょうか。

A:これは必要に応じてやっていきたいと思います。

Q:3号炉に水自体が掛かったことは確認されているのでしょうか。

A:間違いなく掛かっております。

Q:昨日、一旦作業を断念した時のモニタリングの数値ですが、これはどのくらいあったから、断念されたのでしょうか。

A:これはまず、我々自衛隊の任務遂行の仕方について申し上げなければなりませんが、決行を指示して、最終的にはそこに到達した隊員が計測して、その濃度によって、「実行不可」ということです。現地のパイロットに判断を任せるようになっています。それで昨日はダメでした。従ってまた、「状況は変わっていないのに、今日はどうして投下したか」ということになれば、「それを繰り返していたら成果が上がらない」ということで、総理と私の重い決断を統合幕僚長が判断していただいて、統合幕僚長自らの決心の中で隊員に「今回は、冷却用の水の投下を実行すべし」ということであります。

A(統合幕僚長):ヘリの水投下については、あくまでも応急的なことだと思っています。基本的には、現状を踏まえて今やるべきだということで判断をして、大臣、総理のご指導を得ながら実施を致しました。一方、昨日の線量、それから今日の線量がありますけれども、もちろん隊員に任務を遂行させますので、線量をモニタリングで確認しつつ、今日も示しましたとおり、87.7mSvというのは、高度300フィートの値ですので、「実行可能だ」と判断いたしまして、水投下をさせていただきました。基本的に安全確保をした上で、できるだけ対応を速やかに行うことが、我々に課せられた任務であると承知しておりますので、実行させていただいたところであります。

Q:隊員の今回の87.7mSvという数値は、自衛隊として活動する基準に比べてどうなったのかということと、現在確認している隊員の健康状態をお願いします。

A(統合幕僚長):この数値87.7mSvというのは、瞬間的なものでありますので、基本的には、蓄積量が人事院で示された「250mSv」という数字がありますので、これを基準にこれから行っていこうと思います。それは換算しなければいけないと思っております。現在、どれくらいの線量を浴びたのかということについては、今、機体も人員も除染中でありますので、これから集計をしなければいけないと思っています。安全上は、現在のところ問題ないと思っています。

Q:専門家は、「100回くらい水の上空からの投下が必要」というような見方もされる方もいるのですけれども、少なくともあと何回くらいやる必要があるのか。

A:それはもう、対策本部、あるいは東電の方でモニタリングしていただいて、現状を我々が承知をしてからということです。「100回」という専門家が、どのような専門家かはよく分かりませんが、それは沢山行うに越したことはないのだろうけれども、隊員の健康上の問題も考慮しながら行うということです。

Q:線量は、昨日のモニタリングと状況的にはあまり変わってない状況だけれども決断したということでしょうか。

A(統合幕僚長):計る高さで違います。昨日は「確実に実行しよう」ということでいましたけれども、100フィートのところで、約250mSvぐらいございましたので、「今は、難しいだろう」ということで、昨日判断いたしました。一方、今日は高さが違いますけれども、先ほどのデータのとおり、300フィート、約100mのところで、87.7mSvですから、高度を操作することによって、その辺のところは対応できるということで実行しました。

Q:今日の実行自体は、何mくらいの高度から落としたのでしょうか。

A(統合幕僚長):今、正確には承知していません。難しいのですけれども、1回目は飛行隊の報告では300フィートより低いという報告を受けています。

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