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毎日洪水のようにテレビから流される「記者会見」。情報の中身は同じでも、「伝え方」で印象がまるで違う。人の「五感」をテーマに一貫として執筆を続けている作家・五感生活研究所の山下柚実氏に、「話すという感性」について語ってもらった。

* * *
「あまりにも不安になるからスイッチを切った」「怖くて怖くてしかたないからテレビはもう見ない」。いま私の周囲でそんな声がたくさん聞かれます。

福島の原発をめぐって、次々に現れる緊急事態に、見たくない、聞きたくないといった声の原因のひとつが、テレビで話す人の「話し方」にあるとしたら、どうでしょう。

たとえば、NHKの水野倫之解説委員は、ゆっくりとした速度で、距離をもって、一言一言を発しています。それが、聞くことの安心感につながってはいないでしょうか。話の内容自体は非常に深刻なんですが、それでも「しっかり情報を得よう」と耳を傾ける気持ちにさせてくれます。

枝野幸男官房長官も、意識して「ゆっくりしゃべる」ことがある程度できています。彼はゆっくりしゃべることの効果効能を、知っているのでしょう。

一方では、コメンテーターや解説者の中に、感情的だったり、表情をしかめて怒ったり、早口で前のめりに話す人がいます。そうした話し方は、本人は真摯のつもりなんでしょうが、聞く側の恐怖を増幅させてしまい、「怖いからもう聞きたくない」と視聴者の耳を塞がせてしまう。結果として本当に必要な情報も伝わらなくなってしまいます。

菅直人首相は言語コミュニケーションも乏しい上、感情的にすぎます。目に涙うかべて決意表明のオウム返し、東電を怒鳴る、といった行動によって、「この人には余裕がないんだな」ということばかりが非言語的に伝わってくるのです。「大丈夫です」と言葉では繰り返しても、不安や深刻さ、怒りといった負の感情ばかり伝染していくのです。

海江田万里経産相もいただけません。最初の記者会見ではただペーパーを読むだけで、安心感も説得力も、まったく伝わってきませんでした。

言語コミュニケーションとともに、表情、声の高低、速度、態度・しぐさといった非言語コミュニケーションも、いまの緊迫した情勢では強い影響力を持ちます。日本国民をパニックに陥れるのか、難局に立ち向かわせる勇気を与えるのか。今こそ政治家、メディアの「伝え方」が問われています。

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