福島のニュース
院内に高齢者128人 医師ら置き去り?避難指示の双葉病院
東京電力福島第1原発(福島県双葉町、大熊町)の事故で、避難指示が出ていた双葉病院(双葉町)に救助のため自衛隊が病院を訪れた際、医者や看護師らが一人もおらず、高齢の入院患者128人が取り残されていたことが17日、分かった。県災害対策本部が明らかにした。 患者のうち14人は、移動途中や避難先のいわき市内の高校で、16日までに死亡した。 県災害対策本部によると、死亡したのは入院していた男性6人と女性8人。自衛隊が病院に救助に向かったのは14日か15日で、避難所へ移動するバスの中で2人が死亡し、12人は避難所に着いてから死亡したという。 県の担当者は「なぜ入院患者だけがいたか、現段階では分からない。避難する中で混乱が起きることはあるが、もし高齢者だけを置いて避難したとしたら許せない」と話している。
◎透析の患者都内に移動/いわきなど
東日本大震災で、いわき市などの人工透析患者約410人が17日、治療を続けるため東京都内の宿泊施設や病院に避難した。 都によると、透析患者を支援する「日本透析医会災害情報ネットワーク」の要請を受け都が滞在先を手配し、バスで4時間かけて移動した。透析治療には大量の水が必要だが、被災地では水不足が深刻で、注射針の確保も困難という。 家族から離れて避難したいわき市の酒井カツ子さん(77)は「長旅で疲れた。1人でこの先不安だ」と話した。
2011年03月18日金曜日
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