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被災した子どもにマイクを向けないで! 二次被害に注意を呼び掛け
被災した子どもにインタビューする報道関係者に対し、「やめてほしい」の声が挙がっている。日本心理臨床学会は「被災した子どもたちに被災体験を語らせないで」と訴え、二次被害に注意を呼び掛けている。
[Business Media 誠]
被災した子どもに「地震は怖かったですか?」とマイクを向ける――。テレビでたびたび見かける光景だが、こうした報道について「反対」の声が挙がっている。
日本心理臨床学会は報道関係者に対し、「被災した子どもたちに被災体験を語らせたり、絵を描かせたりしないでください。被災体験は、安全・安心・信頼の関係性のなかで表現されてこそ、回復への力になります。逆に、安心・信頼のないなか表現を強いることは二次被害を与えます」とWebサイトで訴えている。
命をおびやかすような怖い体験からの回復には「安心・絆・表現・チャレンジ」の体験が必要で、特に「海を見ることができない」「海に行けない」という子どもには何かにチャレンジさせることが大切だという。
また被災した子どもの利益にならないようなアンケート調査についても「絶対に行わないでください」と強調。阪神・淡路大震災や中国四川大震災のときにも“調査公害”が発生したため、「この災害では決してそのような二次被害が起こらないようにしてください」と注意を呼び掛けている。
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