避難の入院患者死亡 21人に
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避難の入院患者死亡 21人に

3月18日 4時49分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

原発事故による避難指示の対象になっている、福島県大熊町の病院の入院患者14人が避難所で死亡した問題で、別の避難所でも、この病院の患者7人が死亡していたことが新たに分かり、福島県が詳しいいきさつを調べています。

この問題は、原発事故で今月12日から避難指示の対象になった、福島県大熊町の双葉病院に入院していた高齢の患者など14人が、自衛隊の支援を受けて避難した福島県いわき市の避難所で死亡したものです。この病院には、寝たきりの患者など146人が入院していて、全員が今月14日と15日にいわき市や福島市などに避難しました。福島県によりますと、いわき市の避難所で死亡した14人のほかに、福島市などの別の避難所でも、あわせて7人の患者が死亡していたことが新たに分かりました。このうち、福島市の避難所で患者を診察した医師は「数日間、ほとんど治療を受けていない状態とみられ、避難所に着いたときにはひどい栄養失調状態だった」と話しています。福島県によりますと、支援に向かった自衛隊員が最初に病院に到着した際、院長ら3人がいましたが、患者らの避難には付き添わず、翌日の15日に避難する際には、院長ら医療関係者は見あたらなかったということです。院長は、福島県に対し「15日は隣接する村まで自衛隊を迎えに行っていた。警察から、原発で爆発があったので病院に戻るのは無理だと言われ戻らなかった」と話しているということです。あわせて21人の患者が避難先で死亡したことを受けて、福島県は、患者の管理などに問題が無かったか詳しく調べています。