北尾吉孝日記

『年頭所感』 

2011年1月4日 11:00

新年明けましておめでとう御座います。
今年は悪天候のため帰省出来なかった人もおられるのではと思います。
さて、吉例にしたがいまして干支(えと)により今年の年相についてお話し致します。
今年は辛卯(しんぼう)であります。刑具に用い切ったり突いたりする鋭い刃物を描いた象形文字です。白川静博士の『字統』によると辛の字は奴隷や罪人に入れ墨をする道具としています。だから、舌を刃物で刺すような、ぴりっとした味のことをこの字を訓読みし「からい」と言うのである。辛酸、辛辣、辛苦という熟語は、以上のような内容の意味合いがある。
さらに辛は上を表わす二と干と一の会意文字である。干は冒す、一は一陽を表わし、説文学的には、一陽が上を、干(おか)す形とみる。すなわち、今まで下に伏在していた陽エネルギーが色々な矛盾、抑圧を排除して敢然として上に発現する形であり、前年の庚(かのえ)を次ぐ革新を意味する。その際、後漢の『白虎通義』にあるように、殺傷を生ずることがある。故に『漢書礼楽志』にあるよう斎戒自新を要するものである。
他方、卯は後漢の字書『説文解字』によると音通で、卯は冒(ぼう)とよみ「万物地を冒(おか)して出(い)ず。門を開くに象(かたち)どる」とある。新しい世界が開けていく年とみることが出来る。また卯には、『史記』律書によると茂(しげ)る意がある。卯は茆(ぼう)で茅(かや)薄(すすき)等の茂みを表わしている。茅や雑草の茂った未開墾地を思い切って開拓していくのが卯である。
上述した辛卯の字義に鑑みれば、今年はこれまで蓄積してきたエネルギーにより、過去手がつけられなかった分まで大がかりな新陳代謝を進め、閉塞を打ち破り、新たな発展へ向かう年と言えよう。

過去の辛卯の年をみると、自然災害など天変地異の異常や予期せぬ出来事が起き易い。特に地震である。地下に蓄えられたエネルギーが地上に向かって動き出す。

240年前の1771年4月24日、死者、行方不明者約12,000人といわれた八重山地震。
120年前の1891年10月28日、日本最大の直下型地震濃尾地震が起こり、7,000人以上が死ぬ。
60年前の1951年、3月三原山の噴火。10月14日に九州上陸したルース台風では全国で死者572人。9月8日サンフランシスコ講和条約と日米安保条約の調印。これにより日本は独立国として第一歩を踏み出した。立ち上がろうとする意欲を共有した衝動は陽の躍動となり、様々な仕組み構築が始まり、経済的繁栄の道をひたすら進んでいくことになる。1950年6月から始まった朝鮮戦争は激しさを増し、やがて休戦会議へ。

さて、このような年相なので今年は、第一に全グループとして地震等の災害に向けた対策を十分にする。特にシステム面で万全を期すように。
第二に、去年からスタートした収益力向上を目指し、全グループ一丸となって敢然とブリリアントカット化のための革新を推進する。
第三に世界のSBIに向け、さらなる未開拓な有望な地域への進出を図る。
第四に今年を我グループのバイオ元年とし全力を挙げて美容、健康、医療など様々な新しい領域でALAの事業の推進を図る。



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