これから店舗が行うべきこと オピニオン
これから店舗が行うべきこと オピニオン
ホール毎の対応や組合の発表、出揃ってきました。
この度の関東東北大震災への初期対応はとりあえず(10段階中)一段落をしたとみて良いでしょう。(勿論やるべき課題は山積みです)
いわゆるレスポンスの速さを重視して店舗が行うべき対応や、業界としての緊急事態に行うべき取り組みに関する私の考えは、即アップさせていただいた記事を御覧ください。
考えるべきはこの後の段階です。緊急的、反射的な応急措置の意味合いを含む段階から、次はもうひとつ階段を登った問題点に着手すべきです。
どうやら各エリアにおけるパチンコ店舗の営業は、ある程度足並みが揃ってきているようです。組合単位の通達や営業自粛内容もある程度の都道府県に通達され、おおよその中身は温度差があるものの「電力に関するもの」「広告宣伝に関するもの」「入替(警察への書類提出)に関するもの」「その他」に分類されて通達済みのようです。
そのほか3月下旬~4月の新台リリースが可能かどうかかは、ホール組合単位では決まることではありませんので、メーカー所属各団体の話し合いが待たれますが、今週中にはほぼ出揃うでしょう。
ということで現状行うべき(守るべき)営業取組みなどははっきりしてきました。これによりだいたい3月いっぱいの営業については朧気ながらみえてきたのではないでしょうか。
■損金を正確に割り出し、予測し、然るべき対応を
被災して閉店したホール、一部が破損したものの営業可能なホール、店舗の損傷はないものの地震の影響を受け開店が難しいホール、全く問題ないホール、色々なパターンが考えられますがホールは単純な被害金額+顧客を各セグメントに分類して分析、これからの営業予測を詳細に分析するべきと思われます。
→設備的な被害金額はいくらなのか
これはこのまま、島が壊れた・ヒビが入った、などの物損です。これに関しては既に見積もり等が行われているでしょうから、保険等も含めはっきりとしていると思います。
→被災による顧客ダウンの予測、売上利益のダウン予測
※本格的な被災を受けた地区においては、『全く目処が立たない』これが本音だとは存じます。このような地区の店舗さんには大変失礼な話と存じます。申し訳ありません。
現在営業を行う事が可能なエリアでは、この3連休まで一旦の目安として、詳細なデータを取り過去と対比して売り上げダウンと伴う利益ダウンを予想する必要があるかと思います。
顧客を店舗に応じたセグメント(例えば1円海ユーザー・4円甘デジユーザー・ジャグラーユーザー・ARTユーザー・または昼来店メインユーザー・夜来店ユーザー・さらに性別、年齢別、予想所得別など)に分類して、影響のある種別、影響の少ない種別、それがどの程度持続するのか?これらを分析する必要があるかと存じます。
簡単にはわからないでしょうし、誤差は出るでしょうが行き当たりばったりの営業は避けねばなりません。
各種別でどれだけダウンしたか?
その各種の今後の動きはどうなりそうか?
その判断の数値根拠はなにか?
競合店舗の動向はどうか?
それは市場によるものか?自店の現象なのか?
これらにより、今回の地震によるホール被害金額と今後の見通しが(間違っているかもしれませんが、修正を段階的に加え対応が必要かもしれません)でてきます。これらに前後10~15%の誤差をさらに加味して、支払計画や金融機関との交渉を行う必要が出てきます。それらをするにも『被害金額と予測数値』ありきとなりますので、まずは被災~約10日間の種別動向を見極める3連休を是非行うべきと存じます。
■継続的な支援や義捐金などホールとして打ち出す
既に大手ホールや各都道府県組合が義捐金や寄付の意思を表明しています。寄付は黙って行うべき、という意見も十分承知の上で記事を書かせていただきますが、私個人としてはパチンコ業界全体の取り組みを、分かりやすく眼に見えるようにしていただきたいと思っております。
■災害時のオペレーション再見直し 被災店舗からヒアリングを
起こった地震は未来に活かすべきです。火事、強盗、震災、水害、いわゆるエマージェンシー的な対応とオペレーションを今一度見直し、徹底する必要があると思います。
今回の被災で起きた事象は、これから被災してしまった店舗関係者からヒアリングできるでしょう。これは絶対に今後の営業へ活かさねばなりません。同じような運営を行っていたら絶対にダメです。(もちろん災害復旧が落ち着いてからですが)被災店舗からのヒアリングでは痛ましい話が数多く出るでしょう。しかしパチンコ業界はこれを情報共有せねばなりません。
■最後に、パチンコ業界のために
クチコミだネットだと分かりきった事を私が述べる必要はないと思うのですが、今回のデマメールの拡散を出すまでもなく、情報の伝播が非常に早い時代となりました。そしてパチンコ業界自体へのバッシング危機はまだ持続しております。情報ツールが充実する以前のパチンコ業界は、ローカルルールで戦っていましたが、しかし現在は『地元の評判』というローカルルールでは戦えない時代です。
「自店のエリアは関係ない」「本当に支払いが厳しい」「給料はどうするんだ」本当によく理解をした上での私の主張はパチンコ業界全体を踏まえた経営判断をお願いしたい。ということでございます。
けしからん!というイメージに対し、日本人は敏感です。
さらにこの度の被災を受けて、私たち日本人は新しいナショナリズムの意識が芽生えるのではないかと思っております。
杞憂で終われば全く問題ないのですが、パチンコ業界のイメージ全体を考え、これからの復興後も堂々とパチンコが打てる社会を共に目指していければ幸いです。
(C)P-media Japan