2011年3月17日9時44分
陸上自衛隊のヘリコプターが17日午前、東京電力福島第一原発3号機に上空から水を投下するために出動した。上空から周辺の放射線量を調査し、投下作業の可否を判断する。
防衛省によると、午前8時ごろに調査用のヘリが同原発に向けて出発。作業の安全が確認されれば、上空で待機するCH47ヘリ2機がバケツ(容量7.5トン)でくみ上げた海水を放出する。
さらに自衛隊の大型消防車11台を同原発に集め、地上からの放水も行う。使用済み燃料貯蔵プールの冷却機能に障害の疑いのある4号機の冷却にあたるとみられる。
自衛隊の活用をめぐっては、16日に菅直人首相が北沢俊美防衛相に自衛隊のヘリ使用を指示。同日夕方に陸自霞目駐屯地(仙台市)からヘリが出動したが、周辺上空の放射線量が作業の限界値を超えており、長時間現場にとどまることが危険と判断し、活動を見送っていた。