「…また落ちた。オーディションにまた落ちた…」 田島美奈はモデル事務所に所属する20歳の女性。 「合格する以前の問題。受かる気配すらない。惜しいところにすら進めない。 オーディション落選の日々が続き、自暴自棄になりかけていた美奈。 |
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モデルといえば聞こえは良いが、実際に美奈がやっている仕事は、 「こんなことやりたくて東京へ来たんじゃない!」 チラシをグチャグチャにして投げ捨てる美奈。 「…もう福島に帰ろうかな…」 すっかし自信を失くした美奈は、弱音ばかり吐くようになっていた。 そんな時、実家の母親から荷物が届く。 「あれ?何だろうこれ?ウィルピュア…?」 |
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一緒に入っていた母からの手紙を読む。 | |||
「ちゃんと私のこと気にかけてくれているんだね、お母さん…」 東京でモデルを目指すと打ち明けた日、母は一言も反対しなかった。 「それなのに、私は何をしているんだろう。オーディションに落ちたくらいで、夢を諦めかけて…」 応援してくれる人がいる。自分の夢を後押ししてくれる家族がいる。 |
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母から荷物が届いた日から、美奈はウィルピュアを飲み続けた。 美奈が意識したのは体の中からだけではない。 電車の中では座席が空いていても敢えて座らず、必ずつま先で立つ。 家でテレビを観る時もただボーっと観るのではなく、 そんな地道な努力を続けていたある日、美奈に憧れの人気雑誌「GanGan」の 「私はこの雑誌のモデルになりたくて上京してきたんだ。 きちんと体調を管理し、ウィルピュアで肌の調子も良くなっていた美奈。
ポージングで見せるきれいな脚線美、そして体のライン。 |
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福島県にある美奈の実家に荷物が届く。 「美奈からだ。何だろう?」 荷物を開ける美奈の母・田島綾子(46歳)。 「え?この雑誌って…」 中から出てきたのは、女性ファッション誌「GanGan」。 その表紙には満面の笑みでポーズを取る美奈の姿があった。 そして、直筆のペンでこう綴られていた。 「ありがとう!お母さん!!」 |