知らない人の為に、今日は私の後輩を紹介しましょう。
彼の名前は斎藤司。
下は「ツカサ」と読み、お笑い芸人らしからぬクールな名前です。コンビで活動しておりまして、そのコンビ名も「トレンディエンジェル」と非常にスタイリッシュ。まさに今どきの男の子です。写真は舞台衣装ですが、私服もとてもお洒落です。
キリリと鋭い目、スマートなラインの頬、端正な顔立ちの理由は内面から出てくるものでありました。なんと彼、元・楽天の営業マン。そこを蹴って、まったく生活が将来が保障されないお笑いの門を叩いたというのですから、そのロックな生き様には敬服いたします。
お笑いの才能だけでなく、歌唱力もプロ並みで、ルミネTHEよしもとの主題歌を任せられたほど。まさに才色兼備。
彼を称賛する言葉を上げていけばキリが無いので、今日はこの辺で。
斎藤司をひとつ宜しくお願いします。
ハゲとるやないか。
5月4日は、NONSTYLEの石田君と二人で『ナイスなやつら』という糞ライブをやります。
入口の設定だけを決めたアドリブコント。アドリブなので勝負は本番なのですが、「入口の設定」がこのライブの肝となるので、そこに関しては前もって打ち合わせの場を設けます。
なんとなく演じながらネタを合わせ、「ああだ、こうだ」と意見を出し合い、「この設定、イケる!」となった瞬間にネタから離れます。あとは本番、吉と出るか凶と出るか? それぐらいが楽しいのです。
大阪公演の時の打ち合わせもその調子で、採用となるもの、ボツになるものをたくさん出し合っている間に気がつけば数時間が過ぎていました。
そして、ネタ合わせをしすぎて頭がゴッチャになった石田明さん31)は、帰り際に天然を炸裂させたのでした。
「じゃあな、井上」
酔っ払いが他人にくだをまいたり、暴走族が街中に騒音を響かせたりするのとは違い、僕たち芸人はTVやラジオやライブやネットといった囲われた枠の中で活動をしています。そこに受け手がチャンネルを合わせない限り、僕たちの姿や声はその人に届くことはありません。
だったらよ、
ほっといても悲しいニュースが次から次へと流れてくる今、「笑って少しだけ楽になれた」という選択肢を僕たちが作らなくてどうする? ニュースが必要な人はニュースを見ます。でも、中には笑いたい人だっています。「不謹慎」という非難の声を恐れて、「お笑い」に救いを求める人達を無視して、なにがお笑い芸人でしょうか。
許しが出ている時だけ、差し障りのない時だけ「お笑い」をするって何だ? 何だ、その覚悟。金持ちの為だけに、身体や心に“ゆとり”がある人の為だけに「お笑い」をやっているんじゃないんですよ。
人がたくさん死んでいます。去年の仙台公演に来てくれた人も無事かどうかわかりません。公演後のサイン会の列に並んでくれた連中の姿を写真に撮っていて、その笑顔が僕のパソコンの中にはたくさん入っています。
作業部屋にこもり、それを見る度に、もう悔しくて悔しくてしかたがないけれど、何度も何度も涙が流れるけれど、僕たち芸人はいつもどうり道化に徹し、隅っこの方でお笑いをやっていればいい。そして、救いを求めてやって来た人達を笑わせて帰せばいい。「活動自粛」なんてしませんよ。できませんよ、そんなこと。
どうか僕の愛した「お笑い」が、こんな時こそ誰かの助けとなる存在でありますように。
なによりあなたの無事を、そして16日の『はねるのトびらSP』が被災地に届くことを、心より願っております。
頑張って。どうか頑張って。
キングコング 西野亮廣
夏の全国ツアーに向けて今日もせっせとネタ作り。次回作の絵本作りもエンヤコラ。
明日は、31日の『THEタテノサンズ ファン感謝祭』に向け、朝からTHE人生バンザイズさんがスタジオに集まります。
YouTube: グッドモーニング・ジョー / THE・人生バンザイズ
笑える準備をしてお待ちしております。
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