データセンター、システム開発のインデックス沖縄(浦添市、栗田智明社長)はこのほど、多機能携帯電話(スマートフォン)などで読む電子書籍事業に参入した。iPhone向け電子コミック販売アプリ「真剣(マジ)コミ」を開発。「真面目(まじめ)、学べる、ためになる」をコンセプトに世界の名作文学や偉人、歴史などのマンガを販売する。初年度5000万円の売り上げを目指す。
県内のマンガ制作会社、バラエティ・アートワークス社(那覇市、兼久政彦社長)の世界の名作文学マンガ「まんがで読破」シリーズの販売から始める。アプリをダウンロードすると、「蟹(かに)工船」「人間失格」「神曲」の3作品が試読できる。すでに同シリーズ40作品を販売しており、3月までに67作品をそろえる予定。販売価格は450円から。
県立北城ろう学校野球部の実話をもとにしたマンガ「遙(はる)かなる甲子園」(双葉社)の販売も予定している。25日、沖縄タイムス社を訪れた栗田社長は「沖縄の名作も積極的に取り上げる。大手が扱わない逸品を掘り起こし、独自の電子書籍ブランドを築きたい」と意欲を語った。
同社はこのほかに、多機能端末「iPad」向けに絵本や企業の営業用カタログの電子化、販売も検討している。
音や振動、映像などデジタル端末ならではのコンテンツサービスの提供を目指す。
国内の電子書籍事業は、スマートフォン市場の拡大とともに急速に拡大している。同社によると、2008年度の同市場規模推計は464億円で前年度比131%増。そのうち、電子コミックは約350億円で、約75%を占めた。