北澤防衛大臣は、16日午後、記者団に対し、福島第一原子力発電所の3号機と4号機を冷却するため、アメリカ軍の放水車を利用して地上から放水が行われるという見通しを示しました。
北澤防衛大臣は、16日昼すぎ、総理大臣官邸で菅総理大臣と会談したあと、記者団の取材に応じました。この中で、北澤防衛大臣は、十分な冷却機能が確保できなかったり煙が上がったりしている福島第一原子力発電所の3号機と4号機について、「アメリカ軍の放水車が現地にある。午前中にアメリカ軍の横田基地で操作のしかたを教わった東京電力の職員が、今、現地に向かっていると思う」と述べ、まもなくアメリカ軍の放水車を利用して地上から放水が行われるという見通しを示しました。そのうえで、北澤大臣は「地上から放水を行い、その効果を見ながら、より強力な放水が必要であれば、ヘリコプターからの放水に切り替える」と述べ、地上からの放水で十分な効果が上がらなければ、自衛隊のヘリコプターが上空から放水することを検討する考えを示しました。ただ、実際に上空からの放水が行えるかどうかについては、「現地の天候がふぶいており、ヘリコプターの飛行を決断できないので、もうしばらくたたないとはっきりしない」と述べました。